どんなに仲が悪い夫婦でも、赤の他人と接するときは、機嫌がよくなります。
声のトーンまで変わります。
夫婦で会話をしているときに、電話が鳴って、電話に出たとき、声のトーンは急に変わります。
なぜか他人とのほうが適度な距離感が保てます。
夫婦でいるときには、パートナーのささいなことまで気になっていらいらしてしまいますが、他人には、なぜか心が広くなるでしょう。
「夫婦」という2文字にとらわれすぎていませんか。
夫婦は、手をつながなければいけない。
夫婦は、一緒に行動しなければならない。
夫婦は、常に会話をしなければならない。
「夫婦はこうあるべきだ」という考え方にとらわれすぎていると、お互いが窮屈に感じます。
自分にとってストレスを感じるだけでなく、なにより相手もストレスになってしまいます。
他人と接するときに楽になるのは「こうあるべきだ」という考えがないからです。
「さまざまな人がいるのだから、まあいいだろう」と思っている。
他人に対しては、人は寛大になります。
その器の大きさを、ぜひ夫婦にも適用しましょう。
型にはめすぎた考え方が行きすぎると、自分の理想と違うことばかりで、ささいなことでも腹が立ってきます。
夫婦として接するときはうまくいかないのに、他人と接するときはうまくいくなら、夫婦も他人と同じように接すればいい。
「夫婦だから」という考え方を捨ててください。
特に、すでに亀裂が入った夫婦が修復関係に向かうためには、そういう思いきった改革が必要です。
夫婦でありながら、どこか他人だと思うくらいでいい。
「夫婦らしからぬ行動」と思うくらいでいい。
そうすると、ほら、肩の力が抜けませんか。
ぴりぴりしていた関係が、少し和らいできます。
うまい距離感が保てるようになります。
他人だと思うと、話しかけやすくなったり謝りやすくなったりするはずです。
そこを突破口にして、近づくきっかけに変えるのです。