兄弟や姉妹のように、子どもが複数人もいる場合があります。
親に要求されるのは「兄弟・姉妹を『平等』に育てる」という教育です。
「そんなこと当たり前だ」と思うでしょう。
しかし、なかなかこれが思うようにいかず、難しいです。
親としては、平等に接することが頭でわかっていても、自然と偏りがちになっています。
今日の子どもへの接し方を振り返ってみましょう。
たとえば、次のような言葉に心当たりはありませんか。
「お兄ちゃんだから辛抱しなさい」
「お姉ちゃんだからしっかりしなさい」
親としては、兄や姉だからこそ、しっかりしてほしいと思います。
人一倍、強さや辛抱を要求します。
特に長男は、次男が生まれると、両親の注意は次男ばかりに集中しがちです。
父も母も、次男ばかりに気を使っているところを見れば、長男である自分への愛情が薄れているような気がします。
次男ばかりが愛されているように錯覚します。
そのため、自然とスキンシップも愛情も教育などが偏ります。
結果として、兄や姉は、弟や妹よりスキンシップも愛情も少なめになる。
長男はかんしゃくを起こしやすくなったり、すねたりします。
そもそも、まだ分別のつかない子です。
自分の立場すら、本当によくわかっていません。
幼い子に対して「お兄ちゃんだから辛抱しなさい」「お姉ちゃんだからしっかりしなさい」と言われると、悲しくなります。
「兄や姉とは、常に辛抱しなければいけない立場なのか」と思います。
自分の立場を嘆きます。
不満があっても表に出さず、ひたすら我慢する立場なのかと思います。
そのうえ「お兄ちゃんだから辛抱しなさい。お姉ちゃんなら妹の面倒をみなさい」と言われる。
だから兄弟喧嘩が絶えません。
優遇される弟や妹が羨ましくなり、喧嘩も起こりやすくなります。
兄弟喧嘩の発端は、子どもが悪いと言うより、子どもに注がれる親からの愛情に偏りが出始めているという警告です。
弟ばかりが優遇され、厳しいことばかりの兄という立場に不満を抱くから、子どもは不満を爆発させます。
幼児に対して、お兄ちゃんらしくというのは、まだ時期が早すぎます。
幼い子に、兄らしい行為を強く要求するのは、少し酷だと思いませんか。
時期が少し早すぎるのではないでしょうか。
小学生になる前の幼児は、いくら兄や姉という立場とはいえ、両親からスキンシップや愛情をたくさん受けたいと思います。
まだまだ足りない。
もっと優しくしてもらいたい。
もちろん家庭や状況にもよりますが、幼い子に対しては兄や弟という立場は関係なく、平等にスキンシップや愛情を心がけましょう。
兄や姉としての立ち振る舞いは、小学校に入学してから心がけて、間に合います。