ベビーカーに乗せて、子どもと散歩をすることがあります。
ゆっくりのんびり移動をしていることでしょう。
しかし、子どもにとって本当にゆっくりのスピードでしょうか。
大人が普通に歩くスピードでベビーカーを押しているつもりでも、子どもには感じ方が違います。
超特急並みの速さです。
大人には新幹線に乗っているのと同じだと考えればいいでしょう。
外の景色が次々と移り変わり、何がなにやらわかりません。
風景を楽しむ余裕もなければ、美しさに感動する暇もない。
子どもにとっても同じであり、早すぎるので、頭の整理が追いついていません。
大人たちは、すでに知っていることなので大したこととは感じず、ベビーカーですいすい移動してしまいます。
しかし、子どもには初めて見たり感じたりしたことばかりです。
頭で整理するのに時間がかかります。
においを感じる時間が必要です。
風景を見て、感じたり理解したりするにも、大人以上に時間がかかります。
そういうとき、大人のペースで移動させていると、頭の整理をする時間も余裕もなくなってしまいます。
子どもにいろいろなものを見せてあげ、成長を促したい気持ちはわかります。
ですが、ベビーカーで移動していると、子どもはスピードが速すぎて、逆に何も理解できなくなります。
大人の普通のスピードは、子どもには速すぎるということに気づきましょう。
散歩をするときには、ベビーカーより散歩です。
散歩のペースも、子どものペースで散歩をしましょう。
子どもが何かに興味を持ち、立ち止まったりすれば、大人もそれに付き合うようにする。
気になる植物を触ったり、においを嗅いだりする時間を作りましょう。
ゆっくりしたペースに感じることでしょう。
子どものよちよち歩きは、大人には止まっているようなスピードです。
子どもにはちょうどいいペースになるので、物事の吸収がよくなるのです。