子どもにできる範囲のことからお手伝いをさせてみましょう。
子どもは、お手伝いを通して成長します。
「手伝いなんてまだ早い。難しすぎるし、危険だ」
もちろん力が必要だったり、危険が伴ったりする手伝いをいきなりさせようと言っているのではありません。
「安全であり、できる範囲の小さなこと」からお願いしていけばいい。
単純でシンプルなわかりやすい範囲から、少しずつやらせてみます。
初めは簡単でいい。
たとえば「テレビのスイッチのオン・オフ」です。
特に危険な作業ではありませんね。
間違っても、いたくもかゆくもありません。
自分でやったほうが早いと思うのは反則です。
子どもの成長のために、わざと子どもにお手伝いをお願いします。
「ここを押すとテレビがついて、もう1回押すとテレビが消えるよ」と最初に教えておきます。
これなら力も必要ありませんし、危険なことでもありませんね。
子どもは真似をして、すぐ覚えることでしょう。
「ちょっとテレビが見たいなあ。テレビをつけて」と言えば、きっと手伝ってくれることでしょう。
これで、子どもは「テレビのスイッチの付け方」を覚えます。
「なるほど。このボタンを押せばテレビがつくのか」
体を通して覚えるのが一番です。
このようにして、できる範囲から手伝いをしてもらい、少しずつできる幅を広げていきます。
ほかにもたくさんあります。
できる範囲で食器洗いを手伝ってもらうことで、蛇口のひねり方や食器の洗い方を覚えることでしょう。
「花の水やり」を手伝ってもらうことで、花の食事は水なんだと覚えます。
掃除のお手伝いで、掃除のやり方を覚えます。
できたときには、少し大げさに「すごいね」「よくできたね」と喜ぶのがポイントです。
親の喜んでいる顔を見て、子どもはもっと手伝いをしたくなります。
手伝いを通して、いろいろなことを学んでいくのです。