執筆者:水口貴博

部下を叱る30の方法

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ミスをしたタイミングで指摘するのが、一番いい。

ミスをしたタイミングで指摘するのが、一番いい。 | 部下を叱る30の方法

叱るタイミングは、ミスをした瞬間に叱ることです。

「後からまとめて指摘すればいいか」と思う人もいるでしょう。

ミスをしている部分が多いと、そのたびに指摘しなければいけなくなります。

たしかに手間がかかり、面倒だという気持ちはわかります。

私も仕事中に部下と接しながら、試行錯誤を繰り返しました。

結論から言えば、特別な理由がないかぎり、ミスをした瞬間に指摘するのがベストです。

そうである理由は3つあります。

(理由1)
叱る側が言いやすいため

(理由2)
叱られる側が吸収しやすくなるため

(理由3)
安全のため

まず1つ目の理由は「叱る側が言いやすいため」という理由です。

ミスをしていますから、そのタイミングで指摘するのが最もスマートです。

仕事をしている途中で言われますから、具体的なタイミングを伝えることができ、ミスの指摘もしやすくなりますね。

もし、後からまとめて指摘事項を報告しようとすると、実は「余分な仕事」が発生します。

「タイミングの説明」という余分な仕事です。

「どのタイミング」で「どんなミス」を犯したかを説明します。

初めに「タイミングの説明」から始めなければならず、苦労します。

また、タイミングの説明とはいえ、なかなか難しい。

タイミングの説明でうまく伝わらなければ、次に仕事をするとき、さらにミスを犯してしまいます。

しかし、ミスしたタイミングですぐ指摘する場合「タイミングの説明」を省けます。

まさにそのタイミングですから「違うよ」と一言言えば、説明が「指摘」だけですみます。

したがって、叱る側が言いやすくなります。

続いて2つ目の理由は「叱られる側が吸収しやすくなるため」です。

ミスをした操作をしているときに「違うよ」と言われると、正しい進め方を教えてもらえれば、すぐ吸収できます。

仕事中は緊張しているので、指摘が頭に入ります。

仕事中の緊張感を利用するのがベストです。

もし仕事が終わった後になると緊張の糸が切れているので、ぼんやりして指摘も頭に入りにくいです。

さて、以上2つの理由はまだ茶番です。

実は最後の3つ目の理由こそ、ミスした瞬間に指摘する真の意味です。

それは「安全のため」です。

ミスをしていますから、その場ですぐ言ったほうがいい。

すぐ言わないと、後になるほど亀裂は大きくなり、改善が大変になります。

場合によっては、手遅れになるケースさえあります。

たとえば、手術中です。

間違った手順で進めていれば、その場ですぐ指摘しなければなりません。

知っていてほったらかしにするのは、患者の命に関わります。

間違ったやり方をしているのに、後からやり直すというわけにはいきませんね。

間違ったことをしているなら、誰であろうとその場ですぐ指摘するのが一番です。

場合によっては手遅れにさえなりかねない。

以上3点の理由から、叱る場合にはミスした瞬間に叱るのがベストなのです。

部下を叱る方法(3)
  • ミスした瞬間に、すぐ指摘する。
大勢の前で叱らない。

部下を叱る30の方法

  1. 叱られ上手は、叱り上手になる。
  2. 相手を落ち込ませるような叱り方は失格。
  3. ミスをしたタイミングで指摘するのが、一番いい。
  4. 大勢の前で叱らない。
  5. 叱るときには、2人になるのがベスト。
  6. 自分の都合で叱らない。
  7. 感情的に叱らない。
  8. 叱る前に、状況をよく確かめる。
  9. お説教は、短いほどためになる。
  10. 指摘がいくつかあるときは、最初に指摘数を伝え、短く絞る。
  11. いつまでも過去の過ちを言い続けない。
    昔の話を引っ張り出さない。
  12. 人格を否定する言葉は使わない。
  13. 厳しい指摘は反抗される。
    明るい指摘は受け入れてもらえる。
  14. 叱るときは、腰を低く、丁寧な態度になる。
  15. 他人と比べて、叱らない。
  16. 追い込むように叱ると、泣けてくる。
  17. 肯定から始まると、後に続く言葉も受け入れやすくなる。
  18. クッション言葉を使えば、上手に叱ることができる。
  19. 理由のない指摘では、部下は納得しない。
  20. 一瞬で終わらせるお説教は、注射と同じ。
    痛い時間が短いからこそ、よく効く。
  21. 「こら!」という言葉を使わないように心がける。
  22. ひどく叱っても、普段どおりに接するよう心がける。
  23. 管理者を通して指摘をすれば、上司と部下の関係にひびを入れなくて済む。
  24. 手紙やメールを使えば、落ち着いてメッセージを伝えやすい。
  25. 「しなさい」より「しましょう」。
  26. 叱るときこそ、部下に発言をさせる。
    部下を叱るとき、一方的に上司から部下へと叱っていませんか。
  27. 「絶対に間違えるな。
    失敗するな」と言われると、部下は余計に緊張する。
  28. 最もミスが少なくなるのは、リラックスしているときだ。
  29. にこにこしながら口にする言葉は、ありがたく聞こえてくる。
  30. どんなに感情的になっても、暴力だけはふるわない。

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