執筆者:水口貴博

部下を叱る30の方法

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「絶対に間違えるな。失敗するな」と言われると、部下は余計に緊張する。

「絶対に間違えるな。失敗するな」と言われると、部下は余計に緊張する。 | 部下を叱る30の方法

叱るのは面倒です。

叱るような場面をできるだけ作りたくない。

そこで上司は仕事をする前に、部下にこう言います。

「これは大事な仕事なんだ。絶対間違えるな。絶対に失敗するな」

部下が間違えさえしなければ、上司も叱ることはありません。

上司は叱るのが面倒だし、シチュエーションも嫌なので「とにかく間違えないでくれ」と言います。

たしかに大切な仕事だからこそ、間違いがなく失敗してほしくない気持ちはわかります。

そう思っても、そういう指示を与えないほうがいい。

往々にして、実は逆効果になってしまうからです。

「絶対に失敗するな」と言われると、部下は緊張します。

「絶対に」がつくような圧迫感のある言い方は、強い緊張感を与えるため、余計に失敗しやすくなるからです。

しかもこういう言い方をされると、不思議なことに人間は失敗しているところを考えるようになります。

自分が大失敗を犯して、上司に大目玉を食らっているところを想像してしまいます。

「家が火事にならないように」と考えるとき、自分の家が火事になっているところを想像してしまいますよね。

「恋人に振られないように」と考えるとき、恋人から振られているところを想像してしまいますね。

それと同じです。

するなと想像したことは、そうなるようなイメージを膨らませてしまいます。

想像したことが現実になってしまいます。

上司から「絶対に失敗するな」という言い方をされると、部下は自分が失敗しているところを想像してしまいます。

「絶対に間違えるな。失敗するな」という言い方は、しないほうがいいのです。

部下を叱る方法(27)
  • 「絶対に間違えるな。失敗するな」という言い方はやめる。
最もミスが少なくなるのは、リラックスしているときだ。

部下を叱る30の方法

  1. 叱られ上手は、叱り上手になる。
  2. 相手を落ち込ませるような叱り方は失格。
  3. ミスをしたタイミングで指摘するのが、一番いい。
  4. 大勢の前で叱らない。
  5. 叱るときには、2人になるのがベスト。
  6. 自分の都合で叱らない。
  7. 感情的に叱らない。
  8. 叱る前に、状況をよく確かめる。
  9. お説教は、短いほどためになる。
  10. 指摘がいくつかあるときは、最初に指摘数を伝え、短く絞る。
  11. いつまでも過去の過ちを言い続けない。
    昔の話を引っ張り出さない。
  12. 人格を否定する言葉は使わない。
  13. 厳しい指摘は反抗される。
    明るい指摘は受け入れてもらえる。
  14. 叱るときは、腰を低く、丁寧な態度になる。
  15. 他人と比べて、叱らない。
  16. 追い込むように叱ると、泣けてくる。
  17. 肯定から始まると、後に続く言葉も受け入れやすくなる。
  18. クッション言葉を使えば、上手に叱ることができる。
  19. 理由のない指摘では、部下は納得しない。
  20. 一瞬で終わらせるお説教は、注射と同じ。
    痛い時間が短いからこそ、よく効く。
  21. 「こら!」という言葉を使わないように心がける。
  22. ひどく叱っても、普段どおりに接するよう心がける。
  23. 管理者を通して指摘をすれば、上司と部下の関係にひびを入れなくて済む。
  24. 手紙やメールを使えば、落ち着いてメッセージを伝えやすい。
  25. 「しなさい」より「しましょう」。
  26. 叱るときこそ、部下に発言をさせる。
    部下を叱るとき、一方的に上司から部下へと叱っていませんか。
  27. 「絶対に間違えるな。
    失敗するな」と言われると、部下は余計に緊張する。
  28. 最もミスが少なくなるのは、リラックスしているときだ。
  29. にこにこしながら口にする言葉は、ありがたく聞こえてくる。
  30. どんなに感情的になっても、暴力だけはふるわない。

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