リーダーは、部下の失敗を受け入れる寛大さが必要です。
部下だって失敗します。
部下は失敗しないと思ったら大間違いです。
同じ人間ですから、どこかで必ず失敗するものです。
大切なことは、失敗したからとはいえすぐ部下に当たるのではなく、失敗するようなシステムに問題があると考えることです。
部下が失敗しやすい人であるなら、失敗しにくいシステムを作るのです。
疲れやすい部下なら、疲れにくい仕事や全体的なシステムを見直すほうが遠回りなようで、実は近道なのです。
部下の失敗を怒鳴り散らし、すぐ首を切ってしまうようでは、人望はついてきません。
人望は「何とかできないか」というリーダーの姿勢から生まれます。
部下がいつも失敗するからとはいえ、すぐ叱るのではなく、何とかならないかと考えるのです。
何とかしようとしているリーダーを見て、部下はリーダーの「リーダーらしさ」を感じることができます。
首を切って人を替える前に、システムを変えるように考えることが重要です。
私は以前、校正を担当している人と、段取りのことで話し合ったことがあります。
以前は校正の人に、手紙で校正された文章を送ってもらうようにしていました。
しかし、それでは、届くまでにとても時間がかかります。
こういうときには、ほかの方法はないか考えてみることが大切です。
それで話し合った結果、お互いがファックスを持っているので、ファックスでやりとりをしよう結果になりました。
ファックスで校正を送ってもらう仕組みを作ることで、お互いの時間を節約できます。
相手も封筒や切手を用意する手間が省けますから、格段と楽になります。
何か壁に当たったときは、他人のせいにするのではなく、システムを見直して、改善していくのです。
できない人でさえ、できるようになるシステムを作っていけば、作業を段取りよく進めることができるのです。