「なりたい自分になる」
成功哲学の本では、よく見かける言葉です。
なりたい自分になるために、自分の性格や個性を変えようというものです。
しかし、なりたい自分になろうとしても、そもそも「個性」とかけ離れた人になれるものではありません。
性格を変えようとしても、そう簡単に変えられるものではありません。
身長を伸ばしたいと思っても、そもそも肉体的な限界があります。
チューリップはバラの花にはなれず、バラの花もチューリップの花にはなれません。
現実的なことを言ってしまえば、自分は自分にしかなれません。
「なろう」とするのではなく「すでになっている」というのが正しい表現です。
夢を叶えられない人は、なりたい自分になって夢を叶えようとします。
うまくいきません。
自分は自分にしかなれないので、うまくいかないのも当然です。
夢を叶える人は、自分の持ち味を十分に生かす人です。
自分を変えず、むしろありのままの自分を生かして、仕事や人間関係に向かいます。
個性は、最初から内在していますから、引き出すだけでいい。
もっと自分が自分らしくなるために、その個性や性格を強烈に引き出そうとします。
それは一番効率がよく、天に従って生きている形です。
天から与えられた素質を十分に生かすことで、神様仏様も喜ぶことでしょう。
なりたい自分になるのではありません。
個性をさらに引き出して、生かす生き方をすればいいのです。