人には、それぞれのテンポがあります。
みんなが同じテンポではありません。
人それぞれに、自分の性格ともいえるテンポがあります。
頭や体の動作が遅いのは、人格を否定しているわけではなく、単にテンポが遅いだけです。
もともと備わっている性格です。
練習や気合で、すぐ変えられるものではありません。
その速さが、その人なのです。
私にも私のテンポがあります。
私は大雑把な性格のため、テンポは比較的速く、大胆に作業を進めていきます。
少々の間違いは気にせずに、ひたすら前に進んでいくタイプです。
もちろん仕事をしていると、自分とテンポが違う人と一緒に仕事をしなければならないときがあります。
以前は、遅い行動にいらいらしたこともありました。
最近では「これがその人のテンポなんだ」と思うようになりました。
自分に置き換えて考えてみると、理解しやすくなります。
私のテンポは自分でさえ、簡単に変えられるものではありません。
大雑把な私が「正確で間違いのない作業をやれ」と言われても、難しいでしょう。
同じように、テンポが遅い相手にも「大雑把になってテンポを速くしてほしい」と言っても、難しいはずです。
性格は、なかなか変えられません。
優秀なリーダーは、個人が持っている個性や資質を、いち早く見抜きます。
もともとある性格を変えさせる指導ではなく、むしろ個性や性格をさらに生かす仕事を任せます。
これが、適材適所です。
その人の個性に合った仕事を任せることで、個性はさらに伸びることでしょう。
結果として、全体の流れがスムーズになり、時間も効率よくなります。