ある日のことです。
朝、部下のKさんが、9時を過ぎても出社してきません。
どうやら遅刻のようです。
Kさんは、朝一番で大切な仕事があり、本人がいないと仕事上で影響が出てしまいます。
「困ったなあ。どうやって調整しようか」
私は、スケジュール調整に困っていました。
Kさんが遅刻ということで、スケジュール調整をしようとしていたとき、ちょうどKさんから電話が入ります。
「電車遅延で遅くなりました。すみません。今、ビルの1階にいます。今から上がります」
電車遅延のため、遅刻したという内容でした。
驚いたのは、場所でした。
1階にいるのに、わざわざ遅刻で少し遅れるという電話です。
到着は間近のところです。
そのままエレベーターで上がればいいじゃないか、と思います。
しかし、すぐ到着間近でも、遅刻の連絡を怠らない彼の姿勢に、私は逆に信用が持ててしまいました。
心のケアの1つです。
ほんのわずかな時間でも、遅刻するときにはできるだけ早く連絡を入れれば、スケジュール調整を立て直す時間が生まれます。
遅刻のときは、きちんと連絡を入れるというのは社会人としての常識ですが、遅刻のときほど時間も心も余裕がありません。
遅刻の連絡も、どれだけきちんとできるかで、印象は大きく変わるのです。