段取りを考えるときに、よく陥りがちなことは「順調な場合の段取りを考える」ということです。
トラブルもなく、順調に進むことを想定して、段取りを考えます。
「順調な場合の段取りを考えて、なぜいけないのか」という声が聞こえてきそうですね。
もちろん順調に進むことに超したことはありません。
しかし、これは本当の段取りではありません。
本当の段取りは、トラブルが起こることを前提にして考える段取りです。
特に大勢で協力するようなチームプレーを要求する作業では、必ずといっていいほど、どこかでトラブルが発生します。
トラブルが発生すれば、作業の進み方が悪くなり、予定がずれます。
トラブルを起こした人や起こった事実を、責めてはいけません。
トラブルは、そもそも起こるものです。
むしろ順調に進んだ場合の段取りしか考えていなかったことに、問題があります。
トラブルがないという、出来すぎた話で立てた段取りが、そもそも悪い。
段取りは、どこかでトラブルが起こるだろうという前提で考える必要があります。
それが、本当の段取りなのです。