「私は、人を好きになるのが下手なんです」
以前に、こうした相談を受けたことがありました。
色白で、サラッとした髪の長い、見た目はかわいい女性でした。
よく話を聞いてみると、まず自分のことを好きになっていないのです。
自分で自分の悪口を言うという、おかしな癖を持っていました。
自分に自信がないから、誰かに頼る。
誰かに頼っていると、いつの間にか付き合っているという状態になる。
頼っているから、そもそも本当に相手のことが好きではない。
それを、好きになることと勘違いしているようでした。
「頼ること」と「好きになること」は、別です。
自分が好きでなく、自信もなく、寂しいから、いつも誰かとべったりくっつくことになり、恋愛だと思って勘違いをしているのです。
その子がそもそも人を好きになれないのは、自分が好きではないからでした。
自分に自信がないから、いつも誰かにすがることになり、情報に流され、ブームに流され、自分を見失っていました。
話を聞くと、頭のよい女性なのです。
英語が得意で、むしろほかの人より賢い女性でした。
勉強ごとになると、得意になる。
しかし、一向に彼女は、自分の日常に満足していませんでした。
人生を明るくさせるためには、かっこよくなること、かわいくなることでもありません。
勉強することでもなければ、一流大学に合格することでもありません。
まず自分を好きになることです。
自分のことが好きではないのに、人生に満足しているという話は聞いたことがありません。
自分を好きになると、日常のあらゆることが明るく輝いて見えてきます。
自分に満足するから、次へのステップを踏めるようになります。
友人関係、仕事、恋愛、学業など、自分が好きという前提があって、初めて集中できることです。
人を好きになること、仕事を好きになること、生活を好きになることの基本は、まず「自分を好きになること」から始まるのです。
「私は私が好きです」と心からそう思えば、あなたの人生は楽しいに決まっています。
「楽しい」「嬉しい」「感動だ」という感情は、自分の心が感じることです。
自分の心が満たされていれば「嬉しい」「楽しい」「感動」という感情が出てこないはずがありません。
輝いている自分の心があるから、そんな自分から見る日常も、すべて輝いて見えてくるのです。