品性のある人は、背中にも目がついています。
前だけに注意を払っているのではなく、後ろにも払っているということです。
目が前にありますから、つい前ばかりを見てしまいます。
後ろは意識をしないかぎり、なかなか気にしないものです。
特にオヤジは、前のことばかりしか考えておらず、後ろのことは考えてもいなければ、視野にも入れていません。
後ろに目がないと、後ろの出来事に気づけません。
自分の行動がいつの間にか、後ろの人の迷惑になっていても、気づくチャンスを失います。
品性のある人は、周りに迷惑がかからない行動をします。
なぜ、周りに迷惑がかからない行動ができるのかというと、後ろにも目があるからです。
前のことだけでなく、後ろのことにもきちんと注意を払い、いつの間にか、後ろに迷惑をかけていないかと気にしているのです。
私は、先日電車に乗るとき、こんな光景を目にしました。
切符を取り出そうと、改札口の前で立ち止まっているのです。
なぜNGなのか、わかりますよね。
改札口の前で立ち止まられては、後から来る人が改札口を通れないからです。
改札口の目の前で、ポケットや財布を確認している様子でした。
ほかの人を通さないように、邪魔をしているようにさえ見えてしまいました。
後ろには、長い行列ができ、それにもまったく気づいていない様子でした。
後ろで待っている人は迷惑そうな顔をしています。
私も迷惑そうな顔をしている1人でした。
後ろに目がある人なら、自分が今、周りに迷惑をかけていることに気づけます。
改札口の入り口で取り出さなくても、ちょっと横にそれたところなら、迷惑にならずに改札口を通ることができたはずです。
背中に目をつけていないと、こんなことになってしまうのです。