品のない人は、携帯の着信メロディーにも表れます。
品のない人は、決まって自分の好きな曲を着信メロディーとして設定し、それも大音量にして流します。
自分では「かっこいい」と思っているのです。
いい曲だなと思っているのは自分だけだということに、まったく気づいていないのです。
自分にはお気に入りのミュージシャンの曲でも、ほかの人も同じであるとは限りません。
品のない人は、好きなアイドルの曲だからほかの人も気に入るに違いないという、勝手な思い込みをしています。
それが、着信メロディーの大音量という哀れな結果に出てしまうのです。
私は以前に、仕事でこんなことがありました。
仕事をしていると、突然部屋に響き渡るアイドルの曲が流れます。
携帯の着信メロディーを、アイドルの人気曲に設定し、大音量のため、部屋に響き渡っていたのです。
仕事中のアイドルの曲は、不快感を抱いてしまいます。
ですが、着信メロディーを設定している人は、お気に入りのアイドルの、お気に入りの曲ですから、満足そうな顔をしています。
「こんないい曲を着信メロディーにしている俺はイケてる。俺はかっこいいだろ」
そういわんばかりの表情を浮かべ、周りの迷惑になっていることに気づいていないのです。
その人は仕事場だけでなく、重要な会議中でも着信メロディーを大音量で流していました。
会議の雰囲気を何度壊されたことか。
私は、その行為を見て「自分は気をつけよう」と思い、それ以来、着信メロディーはやめています。
着信音はもっぱらOFFにしています。
バイブで、着信を知らせるように設定しています。
品を大切にしている人は、必ず着信音をOFFにして、バイブモードに設定しています。
誰も教えてくれないマナーですが、気づく人は、気づいているのです。
音を立てると、周りに迷惑がかかることを、直感的に学びとっています。
自分が「これは、ちょっと嫌だな」と思うことは、徹底的にやめることです。
自分が不快と感じていることは、ほかの人も感じています。
人からよい印象を持たれるためには、何かを特別にすることではありません。
大声での会話、大きな音の着信メロディーなど、周りに迷惑をかけているだけです。
かっこよくも、上品でもありません。
ほかの人の迷惑にならないように心がけることが、上品な印象を持たれるポイントなのです。