世の中には、さまざまなかっこよさがあります。
美しいアクセサリー、かっこいい服、髪型、香水など、自分を今以上に美しく見せる方法はいくらでもあります。
ですが、そうしたアクセサリーや服も、身につける本人の気品によって、かっこのよさが決まってしまいます。
上品に美しく見せようと、女性がまず走ってしまうことは、お化粧です。
そもそも、ここから間違っているのです。
お化粧によって上品に見せ、かっこよくなろうとします。
あなたが品のある人かどうかを、簡単にチェックできる方法があります。
あなただけに限らず、ほかの誰にでもチェックができます。
人目のないときでも、整理整頓をしていますか。
品は、体から出るものです。
オーラという雰囲気によって、放たれるものです。
では、そうした人の心の内側では、どんなことを思っているのでしょうか。
上品さは、足元からもオーラが出ます。
品のある人が歩くと、カツカツと音がしません。
歩く足音が静かであり、近寄ってきていることがわからないくらいです。
品のない人は、携帯の着信メロディーにも表れます。
品のない人は、決まって自分の好きな曲を着信メロディーとして設定し、それも大音量にして流します。
自分では「かっこいい」と思っているのです。
品性は、どこに表現されるのでしょうか。
「余裕」です。
余裕は、品格を出すために欠かせないポイントです。
品性は、ごみ箱にも表れます。
ごみ箱も、品性を大切にするうえにおいて、無視できないポイントです。
品のある人は、ごみ箱がごみによっていっぱいになる前に、ごみを捨てます。
フランス料理。
テーブルマナー。
社交ダンス。
緊張することを、悪いことだと思っている人がいます。
しかし、緊張することは、人の品性を養う上で、なくてはならない感性です。
緊張がなくなれば、だらだらしたオヤジになってしまうからです。
生活の中には、つい乱暴にしてしまいがちな物があります。
新聞を置くときには、投げてしまいがちです。
椅子をテーブルに戻すときも、足を使って戻してしまうと、乱暴に見えます。
私が仕事をしているときに、いつも気をつけていることがあります。
ため息をつかないことです。
これは、ある出来事があってから、心がけるようになりました。
電話をかけるときに、どのような言葉から言い始めますか。
電話をかけて、いきなり用件を話し始めていませんか。
電話では、かける側が偉そうになることは、スマートではありません。
女優の黒木瞳さんは、品格のある女優の1人です。
黒木さんは、笑うとき、いつも口を閉じて笑っています。
口を閉じているから、上品さが余計に目立ちます。
品性を出すためのポイントは「周りに迷惑をかけないこと」です。
周りに迷惑をかけないことで、自然と品が上がります。
品のある人を見て「これがあるから品があるのだ」という目立ったポイントがわかりません。
品格には、笑顔が必要です。
笑顔は余裕の表れであり、優雅さの表現です。
笑顔になっている人には、その人の生活全体から明るい印象を受けてしまいます。
品のある人は、物を拾わないし、もらいません。
拾いものやもらいものには、愛着がないからです。
品のある人は、優しいからと何でも拾ったり、もらったりすると思われがちです。
私が新人時代だったころの話です。
早く帰りたいからと、明日の準備を明日に回して帰ったことがありました。
夜も遅く、明日早く出社して、準備をすればいいかと、気軽に考えていました。
いらない物を捨てると、不思議なことに生活に品が出てきます。
普通に考えれば、物がたくさんあるほど裕福に見えそうです。
しかし、実は、逆なのです。
余裕は、品格には欠かせない存在です。
余裕があるからこそ、ほかより1歩も2歩も進んでいるように見えます。
余白は何もないというむなしさではなく、むしろレベルが高い証拠です。
日用品には、ささいな小物が多い物です。
コップ、皿、歯ブラシ、椅子、バッグなど、毎日使う小物です。
ティッシュペーパーや歯磨き粉といった消耗品も含め、毎日手に触れて使う物こそ、こだわりの一品を使うことです。
「まあ、いいか」と思うことは、生活の至る所に存在します。
「洗い物があるけど、まあ、明日でいいか」
「ちょっと遅刻しそうだけど、まあいいか」
自分に合ったおしゃれは、その人の個性を引き立てます。
人には人それぞれの顔があり、身長も、話し方も、考え方も違います。
ということは、当然ですが、似合う服装も違うはずなのです。
頭の良い人が、一番偉いわけではありません。
物知りの人が、幸せというわけでもありません。
有名国立大学を卒業しているからとはいえ、すべての人が幸せになれるわけではありません。
お金がないと遊べない人は、遊びが下手な人です。
たしかにお金さえあれば、自由に遊べます。
ビリヤード、ボウリング、カラオケ、レストランでの食事、旅行などです。
品性のある人は、景色だけを見て、感動しません。
五感のすべてを総動員させて、見て、聞いて、触れて、感じて、感動します。
たとえば、散歩1つとはいえ、景色だけを楽しむのではありません。
家族の愛に恵まれなかった人には、愛の代替品であるお金を求めたがる傾向があります。
私は今まで、数多くの人たちを見てきましたが、この傾向は大変によく当てはまります。
「お金が欲しい。世の中、お金がすべてだ」と叫んでいる人ほど、家族との仲が悪いものです。
品性のある人は、部屋の物をできるかぎり少なくしようと心がけています。
たくさん持とうとはせず、できるだけ持たないようにしようと心がけます。
たくさん持つと、注意を払わなくてはならない対象も増えます。
品性のある人は、背中にも目がついています。
前だけに注意を払っているのではなく、後ろにも払っているということです。
目が前にありますから、つい前ばかりを見てしまいます。
あなたは、むかっとした出来事があったとき、何を思いますか。
ほとんどの人が、単に「むかつくなあ」と思って、それで終わらせてしまうパターンがほとんどのはずです。
深い意味も考えず、そんな出来事は、次の瞬間には忘れてしまおうとしてしまいます。