「アドバイスをするなら、徹底するのが良い」と考える人がいます。
もちろん聞かれてもいないのに勝手にアドバイスを始めるのはNGですが、相手から質問されてアドバイスをするならいいのです。
頼られたときは、知識・知恵を惜しみなく提供しようと思います。
自分にできる範囲で、アドバイスしようと思います。
質問されたときは、頼りになるところを見せたいと思います。
「力を貸してあげよう」「より良いアドバイスをしてあげよう」と思うことが多いのではないでしょうか。
もちろんアドバイスをするのはいいのですが「程度」には注意してください。
とにかく徹底的にアドバイスをすればいいと考えるのは良くありません。
部下から仕事のやり方について聞かれたとき、丁寧にわかりやすく答えるのはいいのです。
不明点が解消できれば、部下は喜んでくれます。
補足情報を加えれば、余計なミスを避けられ、スムーズに仕事を進められるでしょう。
しかし、聞かれたことだけでなく、聞かれていないことまで事細かく教えるのは要注意です。
くどい説明になったり、余計な情報が多かったりすると、混乱を招きます。
また過去の武勇伝を話したり、自分語りが多くなったりして長々しくなると、かえって相手の迷惑になることがあります。
よかれと思ってやったことが逆効果になるのです。
ゴルフ場で他のお客さんから正しいスイングについて聞かれます。
普通に教えるのはいいのですが、あれもこれも手取り足取り教えると、かえってうっとうしいと思われます。
また聞いてもいないことまで勝手にアドバイスを始めるのは、余計なお節介です。
相手から「いえいえ、そこまで聞いてません。お願いしていません」となり、困惑されるのです。
友人から「どうしたらモテますかねえ?」と聞かれます。
「こういう服が似合うんじゃない?」「こういう髪型のほうがいいんじゃない?」と提案する形でアドバイスするならいいのです。
しかし「こういう服を着なさい!」「こういう髪型にするべきだ!」と自分の考えを押し付けるようなアドバイスはNGです。
強制や命令をするようなアドバイスは嫌がられます。
心の中で「聞くんじゃなかった」と思うに違いありません。
アドバイスをする際、十分を心がけるのはいいのですが、やり過ぎないように注意しましょう。
長々したアドバイス、一方的なアドバイス、押しつけがましいアドバイスなどはNGです。
度が過ぎると、余計なお節介になります。
アドバイスは、ちょうどよい具合だからこそ、喜ばれます。
時には、直接答えを教えるのではなく、ヒントだけ与えたほうが良いこともあります。
考える機会となり、成長が促されるのです。