面接の最後は「何か質問はありますか」と聞かれるのが一般的です。
このとき、質問がなくても、何か質問をして、意欲や熱意を見せるのが最良の対応です。
定番の面接対策の1つですね。
しかし、こうしたアドバイスを見聞きしたとき、次のように反論する人がいます。
「別に質問がなければ、無理に質問する必要はないだろう」と。
たしかにそのとおりです。
無理に質問がなければ「特にありません」の一言で済ませるのもいいでしょう。
素直な対応であり、素の自分をありのまま見てもらうことができるに違いありません。
しかしここは、そうした単純な話ではないのです。
面接対策とは、過去の先人たちによる教訓です。
自分より前の人たちが失敗を犯し、その失敗から導き出した最善策です。
そのアドバイスには、素直に従ったほうがいい。
何でも正直ならいいわけではありません。
社会に出ると、本音と建前を使い分ける場面が数多く存在します。
演技をしなければいけない場面もあるでしょう。
物事を円滑に進めるために、多少の嘘をつかなければいけない場面もあります。
したがって「何か質問はありますか」と聞かれれば、物事を円滑に進めるため、やはり何か質問したほうが賢明なのです。
この考え方は、あらゆる面接対策のアドバイスに通じることです。
面接対策のアドバイスにけちをつけても、いいことはありません。
自分が損をするだけです。
先人からのアドバイスとは、血と汗と涙の結晶。
うっとうしい言葉に聞こえるかもしれませんが、素直に従ったほうが、自分のためになるのです。