「ぎりぎりにならないとできない」という人がいます。
「ぎりぎりにならないと、仕事ができません」
「ぎりぎりにならないと、勉強ができません」
やるべきことがあっても、なかなか取りかかろうとしません。
締め切り間近になって「時間がない!」と焦り、ようやく重い腰を上げる。
追い詰められて、いよいよ逃げ場がなくなると、やるしかない状況になります。
極度のタイムプレッシャーが働いて、ようやく物事に取りかかります。
そして、ひいひい言いながら徹夜や休日返上で頑張ることになるのです。
ぎりぎりにならないとできない人がいるものですね。
ぎりぎりにならないとできない人の、定番の光景です。
生まれつきの性格の問題に思えますが、違います。
実はここに誤解があります。
「ぎりぎりにならないとできない」は、単なる思い込みです。
けがや病気で動けないわけではありません。
ぎりぎりにならないとできないと言いますが、ぎりぎりになったら、きちんと動けています。
スピードを出すこともできています。
「ぎりぎりにならないとできない」という人であっても、好きな趣味や遊びをするときは、さっと動くのです。
ぎりぎりになって動けるなら、本人がその気にさえなれば、もっと早い段階で動けるはずです。
なぜぎりぎりにならないとできないのか。
自己暗示をかけているのです。
口に出して言うことには現実化する力があります。
「ぎりぎりにならないとできない」という口癖があると、そういう自己暗示がかかります。
「私はぎりぎりにならないとできない人間だ」と思い込みが強くなり、そういう自己形成され、普段の行動に表れます。
結果として無意識に物事の着手が遅くなるのです。
「ぎりぎりにならないとできない」という人は、まず自分の思い込みに気づくことが大切です。
病気でも何でもありません。
つまらない口癖で自分の可能性を制限しないことです。
ぎりぎりにならなくても、その気になれば動けます。
好きなことをするときは、きちんと早く動けているのですから、普段からその気になればできます。
「やる気がないとできない」という人がいますが、これもよくある誤解です。
仕事も勉強も、やる気がなくてもできます。
やる気がなくても、頭や体を動かせば、普通に仕事は進みます。
やる気がなくても、机に向かえば、普通に勉強できます。
「ぎりぎりにならないとできない」という人は、悪い自己暗示をかけているにすぎません。
「ぎりぎりにならないとできない」という口癖に心当たりがある人は、さっそく今日から禁句にしましょう。
ぎりぎりにならないと動けない人が変わるには、どうすればいいのでしょうか。
価値観を変えましょう。
大切なことは「早めに動くこと=かっこいいこと」という価値観を持つことです。
「すぐ仕事に取りかかれば、それだけ結果が早く出る。すぐ仕事に取りかかる自分はかっこいい」
「すぐ勉強に取りかかれば、それだけ成績が良くなる。すぐ勉強に取りかかる自分はかっこいい」
誰でもかっこよくなりたいと思っています。
早く動くことにポジティブな価値観を持つと、おのずと内面が変わり、フットワークが軽くなります。
早く動くことに快感を覚えるようになり、早めの行動を心がけたい気持ちが生まれるのです。