「寝不足」というキーワードを盾にしている人がいます。
「寝不足のせいで吹き出物ができました」
「表情に元気がないのは寝不足のせいです」
「頭が回らずミスをしてしまいました。寝不足のせいだと思います」
一般的に「寝不足」と聞けば「頑張っている感」があります。
「私はこれだけ頑張っているのですから許してください」と言わんばかりのニュアンスが感じられます。
寝不足を理由にすれば、相手から同情され、ミスがあっても許してもらえることがあるでしょう。
たしかにもっともらしい一言に聞こえますが注意が必要です。
日常では寝不足になることもありますが、保身で「寝不足」という言葉を使っているなら要注意。
寝不足の大半は「自己責任」です。
睡眠時間が短くなっている原因は自分にあります。
言い訳になっているようで、言い訳になっていないのです。
早く寝なかった責任は、自分にあります。
テレビやインターネットを楽しんで夜更かしをしたせいで、寝不足になっています。
就寝前に紅茶やコーヒーなど、カフェインを含んだ飲み物を飲んでしまったせいもあるでしょう。
いずれも自分に責任があります。
もちろんそれなりの事情もあるでしょう。
夜遅くまで残業があって寝不足になったのかもしれません。
早めの就寝をしたものの、スムーズに寝付けなかったのかもしれません。
加齢による、睡眠の質の変化もあるでしょう。
年齢を重ねるにつれて睡眠が浅くなり、中途覚醒や早朝覚醒が増えることがあります。
睡眠障害で不眠に陥っている事情もあるはずです。
たとえそうだとしても、相手には関係ないことです。
「そうですか。大丈夫ですか。大変ですね。無理は禁物です。お大事に」
同情されて終わりです。
相手にとっては関係のないことなので相手にされません。
保身で使っているつもりはなくても、寝不足を強調していると、保身に聞こえることがあります。
相手から「何かあったの?」と聞かれたときは正直に答えてもいいですが、自分からずけずけ言わないことです。
自分からずけずけ言うと、言い訳がましく聞こえます。
保身で「寝不足」という言葉を使っているなら、今すぐやめることです。
言い訳になっているようでなっていません。
寝不足を盾にして、責任を免れようとしても空回りするだけです。