あなたには「なんだか苦手だな」という人はいますか。
「露骨な嫌がらせをされている」という人なら別です。
暴言を吐いてきたり不利益を与えたりする相手なら、強い苦手意識が生まれて当然でしょう。
「この人とは仲良くなれない」と思うのも無理はありません。
根本的に問題のある相手なら、その人とは距離を置こうと思うはずです。
しかし、特に嫌なことをされているわけでもなければ、話は変わります。
特に嫌なことをされたわけでもないのに、その人の見た目や雰囲気から「どことなく苦手」と感じることがあるものです。
「話したことはないが、ちょっと抵抗を感じる」
「なんとなく雰囲気が苦手」
「なんだか自分とはタイプが違っていて、話が合わなさそう」
そういう人がいれば、ぜひ取り組んでみてほしいことがあります。
すでに仲良しのつもりで接してみましょう。
仲のいい友人と会ったときのような、明るい表情を見せましょう。
仲のいい友人とするような話し方をしてみましょう。
「おはようございます」ではなく、明るい声で「あっ、おはようございます!」と声をかけてみましょう。
最初から心を全開にしてみるのです。
するとどうでしょう。
相手は驚いた表情をするかもしれませんが、そのまま続けてみてください。
次第に相手の態度が変わっていくでしょう。
あなたの明るい接し方から影響を受け、心を開いてくれます。
仲良しのつもりで接してみると、相手も仲良しの態度になってくれます。
実際に話してみると、普通にいい人だとわかることが多いものです。
「なんだか嫌だな」という感覚の大半は思い込みです。
勝手に苦手と決めつけているだけだったのです。
なぜ「なんだか苦手だな」と感じてしまうのでしょうか。
それは、過去に出会った人との記憶にあります。
私たちは、過去に出会った人のうち苦手なタイプの人と似ていると、自然と重ねて合わせてしまいます。
「以前会った嫌な人に似ているから、同じような感じの人なのだろう」
無意識のうちに思い込みが生まれ、苦手意識が出てしまうのです。
こちらから心を開くと、相手も心を開いてくれるでしょう。
明るく話しかけてみると、明るい返事が返ってくるでしょう。
にこにこすれば、相手もにこにこしてくれるでしょう。
最初は演技でもいいのです。
すでに仲良しのつもりで接してみると、新しい変化が生まれます。
たとえうまくいかなくてもいいのです。
想像どおり苦手とわかれば、それはそれでいいのです。
「距離を置けばいいね」とわかることも発見であり、人間関係が前進したことになります。
もちろん想像していたのとは違い、意外といい人だとわかることがあります。
その誤解やギャップに気づくことも、人生の醍醐味の1つです。
「人生とは面白い!」と思える瞬間なのです。
人間関係の壁は、思い込みを取り払うことで崩れていきます。