「道に迷うことはないだろう」
「トラブルに遭うことはめったにない」
「目的地までスムーズに移動できるだろう」
楽観的に考えていませんか。
遅刻癖のある人は、目的地までの移動を楽観的に考えているところがあります。
家を出て、遅れることも迷うこともなく、スムーズに到着できるだろうと考えている。
もちろん行き慣れた道や通い慣れたルートなら、迷うことはないでしょう。
バスや電車は、タイムスケジュールどおりに運行します。
よほどの悪天候でないかぎり、電車もバスも運転するでしょう。
赤信号が連続したとしても、遅延の程度は知れているでしょう。
あまり縁起の悪いことは考えたくありません。
ポジティブに考えるためにも「スムーズに移動できる」と考えたくなる気持ちもわかります。
また、そう願いたい気持ちもあるのかもしれません。
しかし、実際はわかりません。
公共交通機関で遅延があるかもしれない。
交通渋滞に巻き込まれるかもしれない。
通勤・通学の距離が短くても、リスクがゼロということはありません。
途中で体調が悪くなり、お手洗いの時間が長くなるかもしれない。
渋滞の影響を受けにくい徒歩や自転車であっても、何らかのトラブルに見舞われる可能性があるでしょう。
「絶対大丈夫」ということはありません。
「絶対大丈夫」と思うから、遅刻癖になります。
「スムーズに移動できる」という前提で考えると、リスク管理が甘くなります。
自然と出発がぎりぎりになり、遅刻することも増えてしまうのです。
考え方を変えましょう。
「スムーズに移動できる」と考えるのではありません。
「何かあるかもしれない」と考えるのです。
何らかのトラブルがある可能性を考慮しておくことが大切です。
前もってリスクを考慮しておけば、自然と行動が慎重になります。
「途中で何かあるかもしれない」と考えておけば「念のため早めに家を出たほうが安心」と考えるようになります。
雨や雪が降っているときは「普段より早めに家を出よう」と考えるようになるでしょう。
途中でトラブルがあっても、よほどのことがないかぎり、遅刻を防げるはずです。
いざトラブルが起こったとき、慌てずに済みます。
これがリスク管理です。
楽観的に考えるのはポジティブでよいことですが、リスク管理を無視するのはよくありません。
遅刻癖を直すなら「スムーズに移動できる」ではなく「何かあるかもしれない」と考えて行動するのが正解です。