発想力を鍛えるキーワードの1つが「興味関心」です。
興味関心のあるものに触れるのではありません。
興味関心のないものに触れるのです。
私たちは普段、自分の興味関心を軸にして、同じような行動パターンを繰り返しがちです。
同じような食事を食べ、同じような服を着て、同じような本を読んでいます。
同じような音楽を聴き、同じような人と関わり、同じような生活を送っています。
もちろん悪いことではありません。
興味関心のあることに触れると、快感で、心地よく、快適です。
自分の価値観と合っているので違和感がありません。
しかし、同じ行動を繰り返してばかりでは、刺激が単調になります。
刺激が偏っていることに、自分でも気づいていないことが少なくありません。
最初は新鮮な刺激も、慣れてしまえば、何でもなくなります。
新しい世界を開拓できず、視野や世界観の制限につながってしまいます。
人の性格は、急に変わるものではありません。
自然に任せて過ごしていると、行動パターンが興味関心のあることに偏ってしまいます。
行動がパターン化すると、刺激もパターン化します。
興味関心に従った行動が、いつの間にか視野や世界観の制限につながる。
結果として、発想力の制限につながっていることがあるのです。
「最近マンネリを感じる」と思う瞬間があるなら、イエローカードです。
すでに生活がパターン化されているせいかもしれません。
そこで、逆のことに取り組みましょう。
あえて興味関心のないことに取り組んでみるのです。
興味関心のないことに近づけば、必ず新しい刺激と出会えます。
いつもと違った食事を食べ、いつもと違った服を着て、いつもと違った本を読みます。
いつもと違った音楽を聴き、いつもと違った人と関わり、いつもと違った生活を送ってみます。
行動パターンを180度変えてみるのも面白い。
意図的に行動パターンを変えると、新しい発見と出会え、新鮮な刺激を味わえます。
違和感を覚えるかもしれませんが「発想力を鍛えるトレーニング」と思いましょう。
たとえば、好みではない食事を食べてみましょう。
以前は「おいしくない」と感じても、今回は「意外とおいしい」と感じるかもしれません。
おいしくないなら「おいしくないこと」を楽しみましょう。
好みではない服を着てみましょう。
「こういう服を着ると、こういう気分になるのか」と、言葉では言い表せない、不思議な体験ができるでしょう。
慣れてくると、意外と似合っているように感じ始めるかもしれません。
興味関心のない本を読んでみましょう。
つまらないかもしれませんが、知の冒険をする気持ちで、じっくり読んでみます。
きっと初めて知ることが多く、視野や世界観が広がるでしょう。
読み進めていくうちに、意外と面白く感じるかもしれません。
いつもとは違ったジャンルの映画を見てみるのもおすすめです。
いつもとは違う感覚に包まれ、新鮮な気持ちを体感できるでしょう。
「こういう世界観もあるのか」と驚き、新しい疑似体験ができるはずです。
価値観が正反対の人と接してみましょう。
「世の中にはこういう人がいるのか」と衝撃を受け、人への理解が深まるに違いありません。
しばらく接していると、だんだん違和感が小さくなり、思いのほか仲良くなれるかもしれません。
反射的に避けるのはよくありません。
違和感に抵抗しながら経験するとき、発想力が鍛えられます。
新しい刺激に触れることで、視野と世界観が広がり、発想力が鍛えられるのです。
さっそく今から行動パターンを変えてみませんか。
合言葉は「興味関心がないから、やってみよう」です。
不思議なやる気が湧いて、行動しやすくなるでしょう。