楽に生きるためには、見栄に対する考え方が大切です。
人は、見栄を張る生き物です。
人間は誰でも「自分をよく見せたい。立派に思われたい」という欲求があります。
知らないことでも、つい強がって「知っている」と答えてしまう。
短所や欠点を見せようとせず、長所や美点だけ見せようとする。
地味でださいところは見せようとせず、おしゃれでかっこいいところだけ見せようとする。
誰でも心当たりがあるのではないでしょうか。
人からよく思われたいため、無理に体裁をつくろうとするのは悪いことではありません。
たとえば、ビジネスでは、上司や取引先からの評価があります。
背伸びをして見せなければいけない場面もあるでしょう。
立派でスマートに見せなければいけない場面もあるでしょう。
限られた状況では、見栄を張ることがあるのも事実です。
しかし、ビジネスに限らず、どんなときでも見栄を張るのは要注意です。
見栄を張っているかぎり、楽に生きることはできません。
見栄を張って生きるとき、自分を軸にした人生でなく、周りを軸にした人生になってしまうからです。
「周りから自分はどう思われているのだろうか」
「自分はどのくらい評価されているのだろうか」
「もっと自分をよく見せるのはどうすればいいだろうか」
常に周りを意識した生活になるため、安らかな気持ちになれません。
見栄を張れば張るほど、周りの評価が気になるため、どんどん余計なストレスが増えてしまいます。
見栄とは、心を縛り付けて苦しめる鎖。
人の顔色ばかりうかがうのは、何て疲れる人生なのでしょう。
一度見栄を張り始めると、立派な状態を維持するため、余計な出費や気苦労が増えてしまいます。
「いつか本性がばれるのではないか」と、はらはらすることも増えるでしょう。
見栄を張るのをやめてしまうことです。
笑われてもいい。
小ばかにされてもいい。
周りからの評価も気にしない。
ありのままの自分を表現していきましょう。
素直で正直に生きるのです。
苦手なことは、正直に「苦手」と告白したほうが、余計な気負いをしなくて済みます。
ビジネスで自由奔放にさらけ出すのは難しくても、プライベートなら心がけができるはずです。
見栄を張らなくなると、自分を軸にした生活を送ることができるようになるのです。
苦手や弱点を告白しても、嫌われたりはしません。
むしろ「正直な人」「面白い人」「素直な人」という印象が強くなり、親近感を持ってもらえるでしょう。
一瞬恥ずかしいかもしれませんが、すぐ慣れます。
一部の友人は去るかもしれませんが、その代わり本当の友人が増えます。
自分を縛り付ける、見えない鎖を解き放ちましょう。
見栄を張るより張らないほうが、楽に生きられるのです。