退職を切り出したとき、上司は、ある一言を申し出ることがあります。
「後任者が決まるまで、退職は待ってくれないか」という提案です。
上司の言い分にも、一理あります。
後任者もいない状態で強引に退職するのも、職場に迷惑がかかるでしょう。
もちろんすでに再就職が決まっているなら、上司の提案を振り切る必要もあります。
しかし多くの場合「仕方ない。少しは待ってもいいかな」と、妥協する人も多いのではないでしょうか。
もちろん上司の提案を受けるのもいいのですが、1つ、注意があります。
後任者が見つかるまで退職を保留にするなら、必ず期限を設けておきましょう。
期限がないと、退職がうやむやになりやすいからです。
上司は「忙しい」「時間が足りない」などを理由に、求人や退職手続きを後回しにすることがあります。
数週間待っても後任者が決まらないと、自分もだんだん退職の気持ちが冷めていくでしょう。
そうこうしているうちに、いつの間にか退職の話が消えてしまい、会社に残ることになる場合があるのです。
はっきりした口調で、期限の話し合いをしましょう。
「待つことはできますが、期限を作らせてください」
「最終期限は○月いっぱいでお願いしたいのですが、いかがでしょうか」
「3週間は待ちます。それ以降は、状況にかかわらず、退職手続きをお願いいたします」
最終的な期限の設定は、上司との話し合いになりますが、いずれにせよ、必ず期限を作っておくことです。
退職計画をうやむやにしないためにも、明確な姿勢に出ることが大切です。