面接で意外と質問されるのが、住んでいるアパートの家賃です。
「今住んでいるアパートの家賃は、いくらですか」
アパートの家賃と採用は関係ないと思いますが、もちろん無意味に質問しているわけではありません。
この質問にも、きちんと意味があります。
なぜ面接官は、アパートの家賃を質問するのか。
それは、応募者を採用した後の生活を心配しているからです。
企業によっては、試用期間が設けられていることがあります。
試用期間とは、本採用の前、試験的に一定期間働かせ、職務能力を判断する期間です。
見習い期間に近いと考えてもいいでしょう。
特に試用期間を設けている企業では、初任給の低さが目立ちます。
まだ正社員ではないため、最低賃金、かつ時給で計算されるのが一般的です。
たとえ正社員で入社したとしても、新人としてしばらくの間は、低い給与が続くでしょう。
雇ってから数カ月間・数年間は、貧乏な生活になることが予想されます。
生活費の中でも、特に大きな比重を占めるのは、家賃です。
「家賃は、手取り給与の3分の1以下に抑える」という基準が、世間の相場です。
応募者を採用した後、低い初任給で生活ができるかを心配して、面接官は家賃を質問するのです。
言い換えれば、この質問をする面接官は、配慮のある優しい面接官とも言えます。
家賃は正しく答えましょう。
「高い家賃ではないか」と指摘されたときは、家賃の低い物件への引っ越しについて、話を持ち出すといいでしょう。
具体的な計画は未定でも、そういう話を持ち出すだけで、面接官の心証は良くなります。
節約する生活を心がける決意を見せれば、面接官の心配を取り除けます。
実際のところ、働き始めてしばらくの間は、貧乏な生活が続くはずです。
新入社員の間は、できるだけ生活の維持費を下げておくのが賢明です。