人の常識や礼儀作法は、ちょっとしたところから垣間見えるものです。
その1つが、履歴書を郵送するときです。
封筒の郵送は、ある程度、省略した方法でも通用する特徴があります。
就職活動では、応募書類を見て、応募者を判断します。
写真・学歴・職歴・自己PRや志望動機の内容。
言葉遣い・書き方・字の美しさなども評価対象です。
エントリーシートや履歴書などの応募書類。
これらは、提出すればいいわけではありません。
応募書類の提出といえば、期限にばかりが注目され、見落としやすい項目があります。
転職の場合、現在の職場には、会社用の封筒や便箋があるかもしれません。
わざわざ封筒や便箋を買うには費用も手間暇もかかると思えば、会社の備品を使いたくなるかもしれません。
しかし、転職活動に、会社用の封筒や便箋を使うのは不適切です。
履歴書を提出する際、送付状は必要でしょうか。
送付状とは、書類を提出する際、その内容について説明した資料のことです。
送付状が必要かどうかは、履歴書の提出方法によって異なります。
送付状に、押印は必要でしょうか。
結論から言うと、必要ありません。
履歴書や職務経歴書などには、押印するのが一般的です。
就職活動では、書類の提出を求められることがあります。
エントリーシートや履歴書。
卒業見込み証書・成績証明書・健康診断書・職務経歴書などです。
履歴書を郵送する際、余裕があれば、心がけたいアピールがあります。
補足資料の追加です。
企業から制限されていなければ、任意で補足資料も追加して提出できます。
封筒に入れる履歴書は、クリアファイルに入れておくのがマナーです。
封筒がクリアファイルの代わりになるから、わざわざ必要ないと思うかもしれません。
たしかに封筒に書類を入れれば、郵送は可能ですが、問題はそこではありません。
封書に住所氏名を書くとき、どんな筆記用具を使いますか。
どんな筆記用具でも、文字を書けることには変わりありません。
鉛筆でも、ボールペンでも、万年筆でも、文字が書けます。
履歴書で自分の住所を書くときは、正式名称で書くのが一般的です。
履歴書は、私文書であるため、定められた形式に従った書き方が必要です。
この考え方は、封筒に住所氏名を書くときも同じです。
はがきやメールなどで、採用担当に問い合わせることがあります。
採用担当者が1名であり、名前もわかっているなら、きちんと名前を書くほうが丁寧です。
ところが、ウェブサイトを確認すると、採用担当者が複数名の場合があります。
封筒の住所氏名は、受取人の箇所だけでなく、差出人の箇所も書きましょう。
差出人の住所氏名も、省略や簡略をすることなく、きちんと正式に書きます。
差出人の住所氏名を書いておけば、封を開ける前に差出人がわかります。
封筒の住所氏名の記載は、すべて同じ大きさで書くこともできます。
住所氏名に間違いさえなければ、きちんと受取人の住所まで届きます。
さて、封筒の字は、すべて同じ大きさでもいいのですが、余裕があれば、配慮したい点があります。
履歴書を入れた封筒の表側には「履歴書在中」「応募書類在中」などの一言を書きましょう。
書かなければいけないわけではありませんが、書いたほうが丁寧です。
履歴書は、重要書類です。
履歴書を送る際は、封筒の表側の左下に「履歴書在中」「応募書類在中」などと書くのがマナーです。
書かなければいけないわけではありませんが、一般的には書くのがマナーです。
目立ちやすくするために、赤字で書くのがポイントです。
うっかり忘れやすいのが、日付です。
封筒の裏側には、日付を記入しましょう。
日付は、封筒を作成した年月日を記載します。
存在感を出そうと思って、切手を工夫する人もいるかもしれません。
個性的な切手です。
たとえば、記念切手やキャラクター切手などには、個性的な印象を伝えやすいでしょう。
あなたは切手を、最初に貼りますか。
最後に貼りますか。
切手を貼る順にルールはなく自由ですが、心がけたい順はあります。
郵送する場合、切手を貼ります。
このとき注意したいのは、切手料金の間違いです。
切手の料金は、重さやサイズによって異なります。
切手の枚数は、できるだけ最小限に抑えるようにしましょう。
小さな金額の切手をたくさん貼っても、所定の金額さえ満たせば、一応問題なく郵送されます。
しかし、受け取った相手の印象を考えましょう。
履歴書の作成が終わった。
封筒に入れた。
後は封を閉めるだけ。
履歴書は、提出前に必ずコピーを取っておきましょう。
コピーは、モノクロで十分です。
面接では、履歴書の内容から質問されることが予想されます。
複数の応募書類があるなら、入れる順に注意しましょう。
「受取人に届けば十分」
「書類に不備さえなければ大丈夫」
封書の蓋は、しっかり閉じましょう。
セロハンテープではなく、のりを使って閉じるのがマナーです。
閉じた封書の蓋が開くことがないよう、しっかりのり付けをします。
少しでも早く提出したいときに考えつくのが、速達です。
費用がかかっても、1日でも早く届けば、高い評価につながるのではないか、と思う人もいるかもしれません。
実際はどうでしょうか。
履歴書の見直しまで済めば、すぐ提出しましょう。
提出をむやみに先延ばしするのはよくありません。
履歴書の作成と確認が終わりしだい、できるだけ早く提出することが大切です。
受取人のメールアドレスがわかるなら、履歴書を投函した後、メールで報告すると丁寧です。
必須ではありませんが、連絡すると、より好印象です。
「本日、履歴書を投函いたしました。届きましたら、ご確認のほど、よろしくお願いいたします」
投函した後、ミスがあることに気づくことがあります。
住所の誤り、切手の間違い、提出書類の不備などです。
一度ポストに投函した後では、ポストから取り出すことができません。
再提出は、控えたほうが賢明です。
エントリーシートであれ、履歴書であれ、全体的な修正でもないかぎり、再提出は避けたほうがいいでしょう。
同一人物からほぼ同じ履歴書が2通届くと、整理が紛らわしくなるからです。