基本的に、借金はいけないことです。
しかし、それは「基本的」であって、1つだけ「例外」があります。
唯一「好きなこと」だけには、借金をしてもよいという例外があります。
好きなことは、あなたの個性であり、天命、使命です。
天から授けられたその才能を、ほったらかしにするほうが、神様に対して失礼です。
命を懸けて、自分の与えられた才能を最大限に活用して、世の中と人々への貢献に発揮するのです。
それに限っては、借金は許されます。
もちろん借りたお金は、必ず返さなければいけません。
それだけは守ってください。
自分の好きなことには、欲を持つことです。
欲張りになるのです。
今しかないと思えば、すぐするのです。
今、お金がなければ、借りてでもいいから行動してしまうことです。
私はアメリカ留学時代、人一倍、本にはお金をかけていました。
本を読むのが好きだからです。
本を中心にして「学ぶ」と「問う」を繰り返してきました。
もちろん図書館も利用しました。
Little Tokyoの図書館に通っていました。
1カ月の間に、110冊以上読んだときもありました。
そのときには1カ月の本代だけで、お金が10万円以上もかかってしまいました。
おかげでお金がどんどん減っていきました。
しかし、自分の好きなことでしたから、どんどん頭の中に入っていきます。
ある日、ついに自分のお金をすべて使い果たしてしまいました。
私にとって大切なことは、時間です。
「今、読まないと次はない。次には気が変わっている」という危機感がありました。
やる気は、生ものです。
食べ物には消費期限があるように、やる気にも消費期限があります。
どうしても「今」にこだわり、借金してでも本を買っていました。
友人から借りたら、できるだけ早くお金は返します。
今のところ、返せなかったお金はありません。
次の月になったら、仕送りのお金で借金を返します。
それでも、お金の使いすぎで親にとても叱られたものです。
学問のしすぎで、親に叱られるのです。
「学ぶことがそんなにいけないことなのかな」と思いましたが、私はあくまで好きなことに忠実になりました。
ここで止まってはいけません。
ここで止まると、人生の幸せ列車も止まってしまいます。
勢いがあるなら、その勢いは大切にしましょう。
新幹線は動き始めるまでは時間がかかりますが、一度走り始めればすごい速さです。
各駅停車になっては、もったいないです。
またやり直しになります。
私は留学での勢いをつけるのに、3年かかりました。
1年目より、2年目のほうが速くなっています。
2年目より、3年目のほうが速くなっています。
3年目のペースで、ようやく新幹線並みの速さになってきました。
私はこの好きなことをするペースを、なんとしてでも大切にしたかったのです。
勢いが止まると、また1からのやり直りになります。
だからこそ、勢いのある「今」にこだわりました。
車の維持費がかかるように、勢いの維持にもお金がかかりました。
お金が原因で、親に嫌われたこともあります。
しかし、私は好きなことができて、幸せでした。
私の部屋は今、何もありません。
パソコンも売ってしまい、お金に換えてしまいましたから、いつでも引っ越しできるくらい何もなくなりました。
私は何も持っていないようですが、実はたくさん持っています。
知的財産です。
私の頭の中には、留学生活3年6カ月の間に学んできた知的財産があります。
一度頭に入った知的財産は、死ぬまで消えることはありません。
盗まれることもありません。
今はその知的財産を使って、本を書いています。
今まで自分が楽しんできたから、今度はお返しを行っています。
もともと自己表現がしたい欲求もあったので、このように本を書いている最中でさえ、まだ好きなことを楽しんでいるところです。
私には長かった留学生活で、かけがえのない知的財産をたくさん手に入れることができました。
それが「好き」という学問を貫いて得た「知的財産」です。