ほかのアルコール飲料とは違い、ワインには、桁外れの種類があります。
中心的なワインだけでも、100種類を超えます。
なぜ、これほど数多くの種類があるのでしょうか。
ブドウとはいえ、多くの種類があります。
たとえば白ワインには、淡色種のブドウから作られますし、赤ワインには濃色種のブドウから作られます。
そのほか、タネが大きなブドウもあれば、小さなブドウもあります。
渋みのあるブドウもあれば、甘みのあるブドウもあり、多種多様な品種が存在します。
どこで育てられるかも、重要な要因です。
地域が変われば気候が変わり、気候が変わればブドウの育ち具合が異なります。
また、ミネラルが豊富な土壌なら、ワインにもミネラル分が含まれ、独特の味わいになります。
ワインの製造法も、数多くの種類があります。
たとえば、熟成をする際「木製の樽」と「ステンレス製タンク」のどちらを使うかで、味は変わります。
樽の場合は、木でできています。
木の風味がワインに溶け込みつつ、木目を通じて入ってくる微妙な空気がワインと混じり合い、ワインに複雑な風味をもたらします。
さらに細かく言うと、樽がどのような木からできているのかで、ワインの味も変わります。
独特の味わいを生み出しやすい製法ですが、樽の品質によってワインの熟成が左右されます。
そのため、不安定になりやすく、大量生産に向かないのが欠点です。
その点、ステンレス製タンクはそういうことがありません。
安定した状態でワインを熟成できるので、大量生産に向いていますが、面白みがなく平たいワインができやすくなります。
どちらがいいか、悪いかということはありません。
もちろん製造法はそのほかまだまだたくさんあります。
製造法のちょっとした違いによって、ワインはまったく異なった風味になります。
このように「品種」「産地」「製法」の3つの組み合わせによるパターンが多いため、ワインの種類も多くなっているのです。