「マナー、マナー」と意識をするのは、まだマナーが身についていない証拠です。
身についていないから、意識をするのです。
私がテーブルマナーを勉強し始めたころがそうでした。
「失敗すると嫌だな」
「これで正しいのかな」
「おかしくないかな」
食事中、緊張や不安のため、おなかが痛くなったくらいです。
正直なところ、テーブルマナーにばかり意識が向いてしまい、食事を味わえず、友人との会話を楽しめなかった時期がありました。
それはそれで仕方ありません。
私の場合、余裕がなく慣れていないのがいけないのです。
大切なことは、テーブルマナーを意識しないくらい慣れてしまうことです。
そういう「特訓期間」を設けると、最も早く身につけられるでしょう。
めったにレストランへ行かなければ、テーブルマナーを勉強してもすぐ忘れます。
時間をあけるからいけないのです。
テーブルマナーは、体で覚えるものです。
体の記憶は、覚えるには少し時間がかかりますが、覚えてしまえば忘れません。
集中的に学ぶのが一番です。
自動車の運転免許を取るように、短期間で連続してレストランに向かいましょう。
たとえば、毎週金曜の夜は、高級レストランでの食事はいかがでしょうか。
これは実際に私がやっていた方法です。
高級レストランでの食事代は「研修費」と思えばいいでしょう。
自分を磨くためにお金を出して、セミナーへ向かっていると考えるのです。
金曜の仕事帰りは、自分へのご褒美としてレストランで食事をするのです。
毎週繰り返しテーブルマナーに触れる機会があると、覚えるのも身につくのも早くなります。
これを3カ月続けてみましょう。
集中して触れる機会があると、あっという間にマスターできます。