高校生のころ、テストでひどい点を取って、落ち込んで家に帰ったことがありました。
私は昔から、物事を大げさに考える傾向があります。
テストで悪い点を取っただけでしたが「人生は終わった。受験も失敗するのではないか」と思い、ひどく落ち込んでいました。
そんなとき、迎えてくれたのは、自宅で飼っていた犬でした。
「クッピー」という名前をつけた雑種犬ですが、すごく元気に迎えてくれます。
しっぽを左右に大きく振って、よだれを垂らしながら、オーバーリアクションで迎えてくれました。
そんなとき、逆に私のほうが犬からしつけられている感じがします。
「元気を出せ。そんなことでくよくよするな。人生が終わったわけじゃない」
そういう声が聞こえてきます。
その瞬間、肩の荷が下りた気がしました。
私は昔から自宅での勉強中に行き詰まったときには、犬と散歩に出かける習慣がありました。
無邪気な犬と接していると、初心に返り、心が浄化される気がします。
心のつかえがなくなり、元気を取り戻したり、疲れを癒してくれたりします。
そのおかげで学生時代は、落ち込んでいても、すぐ立ち直った経験が何度もあります。
飼い主も人間です。
元気のないときもあれば、落ち込むこともあります。
犬より飼い主のほうがしっかりしているはずですが、意外にも犬から教わったり励まされたりすることは多いです。
犬を飼っている人は、比較的、立ち直りが早くなるのではないでしょうか。
励ましてくれる存在がそばにいてくれるのは、心強いことです。