執筆者:水口貴博

犬の気持ちを理解しながら育てる30の方法

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においを嗅ぎ回る犬は、人がニュースを確かめることに相当する。

においを嗅ぎ回る犬は、人がニュースを確かめることに相当する。 | 犬の気持ちを理解しながら育てる30の方法

「クンクン」

犬と一緒に散歩をしていると、道端のあらゆるところのにおいを嗅ぎながら歩く姿勢が特徴です。

そのかぎかたたるや、もうすごい迫力があります。

道端のにおい、花のにおい、電信柱のにおい、道に落ちている物のにおい。

目の前にあるものを、手当たり次第に嗅ぎ回ります。

客観的に見ると、何かを探しているようにも見えますが、何かを探しているわけではないようです。

実はこの行動「情報収集」の意味があります。

人間にはわからないような微弱なにおいでも、犬にはさまざまな情報が読み取れる情報源になります。

道端の土のにおいを嗅いで、いつ雨が降ったのかを理解します。

花のにおいを嗅いで、花の状態を確認します。

道端に落ちている物のにおいを嗅いで、食べられるかどうか確認します。

他の犬がおしっこをした電信柱のにおいを嗅いだだけで、いつこの道を通ったのか、犬の種類、発情の状況などがわかるようです。

人間には単なるにおいにしか思えませんが、人の100万倍もあると言われる犬には、においは重要な情報源です。

においを嗅ぐことで、今、世間では何が起こっているのか、どういう方向に向かっているのかを理解できます。

例えて言うなら、人間が毎日、新聞やテレビなどから、情報を収集しているのと同じです。

人の場合は「目」や「耳」でみたり聞いたりして、今世間では何が起こっているのかを理解しますが、犬は「鼻」で理解します。

嗅いだにおいをもとにして「なるほど」と発見があったり「大変だ」と不安になったり「すごいなあ」と驚いたりしています。

飼い主としてはにおいを嗅いでのろのろ歩く犬をせかすこともありますが、少し犬のペースで歩いてみるようにしましょう。

くんくんと嗅いでいる姿は、今、世間の状態を確認しているのです。

犬の気持ちを理解しながら育てる方法(28)
  • たくさんにおいを嗅がせてあげる。
動物病院の選び方で大切なのは、先生の思いやり。

犬の気持ちを理解しながら育てる30の方法

  1. 犬が素早く動くものに反応してしまうのは、野生だったころの名残。
  2. 犬同士にも相性がある。
  3. 痛みでしつけようとすると、犬から嫌われる。
  4. 広いハウスより、狭いハウスのほうが、落ち着く。
  5. 実は、犬も夢を見る。
  6. 犬は色を見分けるのが、大の苦手。
  7. 先住犬がいる家で、新しく犬を飼うときの注意ポイント。
  8. なぜ犬は、飼い主に叱られたときほど大きなあくびをするのか。
  9. 大はしゃぎする犬を、おとなしくしつける方法。
  10. 猫は、舌の上で水をすくって飲む。
    犬は、舌の裏で水をすくって飲む。
  11. 犬用のお洋服は、単なるおしゃれだけではなかった。
  12. 「褒める量」より「叱る量」のほうが多くなっていませんか。
  13. いきなり登場したハウスに、なかなかなじんでくれないときの対処。
  14. いくらおなかがすいているとはいえ、拾い食いはやめさせる。
  15. 道端の草は、衛生的によくないので食べさせないほうがいい。
  16. 餌をやるのが楽とはいえ、出したままにするのはやめたほうがいい。
  17. なぜか自分からリードを噛み切って、飼い主のもとを離れたがる犬の気持ち。
  18. 首輪に連絡先を書いた迷子札をつけておけば、迷子になっても怖くない。
  19. よく噛んで食べさせるのを、強要しないようにする。
  20. 犬は肉食。
    好きな肉にも、順番がある。
  21. 犬のマーキング行為は、存在のアピールをする重要な役目を果たす。
  22. 犬が変なポーズで寝始めたら、飼い主は大喜びしていい。
  23. 犬が本当に成長するために必要なのは、意外にも飼い主以外の人と接する機会。
  24. 飼い主が気を配る必要があるのは、生まれたばかりの子犬より、むしろ子どもたちの行動。
  25. 水口家での飼い主と犬との間にあった、暗黙の了解。
  26. 屋外で飼うなら、犬の立場になって考える必要がある。
  27. 犬のよだれは、人の汗に相当する。
  28. においを嗅ぎ回る犬は、人がニュースを確かめることに相当する。
  29. 動物病院の選び方で大切なのは、先生の思いやり。
  30. 曖昧な部分を残したほうが、犬との付き合いはうまくやっていける。

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