道を歩いているとき、転んで膝を擦りむくと、出血します。
人間の体はよくできたもので、出血をほうっておくと自然とかさぶたができて、出血が止まります。
ただし1つ難点があります。
かさぶたができるまでに少し時間がかかることです。
かさぶたができるまでの間は、ばい菌も入りやすくて、不衛生です。
このばい菌が厄介で、ほうっておけばすぐ治るけがも、ばい菌が混じると治りにくくなります。
膿んでしまい、最悪の場合、傷が残ることさえあります。
出血をすぐ抑えたければ、ばんそうこうが一番です。
上からかぶせることで、出血がすぐ止まって、後から雑菌が混じることもなくなります。
「自分は免疫力があるから大丈夫だ」
変にかっこつけている人に限って、傷を悪化させてしまいます。
シンプルな応急処置ではありますが、有効です。
これは夫婦でも同じです。
喧嘩をすると、お互いに傷がつきます。
「時間が経てば、自然に忘れてくれるだろう」
「夫婦だから、わざわざ謝るほどでもないだろう」
人間はよくできたもので、ある程度時間が経てば、記憶も薄れて冷静になるため、関係も戻ります。
ただし1つ難点があります。
関係が修復するまでに、少し時間がかかることです。
関係が元に戻るまでの間は、ぴりぴりした関係になっているので、喧嘩が再発しやすい。
この仲が戻っていないうちに、また喧嘩をしてしまうのが、厄介です。
仲直りしていないうちに喧嘩をすると、今度はただではすみません。
お互いの印象がさらに悪くなり、口もきかず、目も合わせなくなってしまいます。
最悪の場合、夫婦間に傷が残ってしまい、夫婦仲が冷めてしまう原因になります。
そうなると、本来自然に元に戻るはずの人間関係が、なかなか戻らなくなります。
喧嘩を今すぐ抑えたければ、謝るのが一番です。
謝るのは、ばんそうこうを貼るのと同じです。
ひとまず、相手の気を抑え、それ以上悪化することはなくなります。
「謝るなんてかっこ悪い。時間が経てばそのうち改善されるだろう」
変にかっこつけている人に限って、いつまで経っても夫婦関係が改善されません。
変に意地を張るのはやめましょう。
「謝る」というのは、シンプルな応急処置ではありますが、有効なのです。