数学の素晴らしい点は、はっきりした答えが出るところです。
曖昧な答えがありません。
単純な例なら、1+1の答えは、必ず2です。
それ以外の答えはありませんね。
真実は、1つのみ。
これこそ数学の美と言ってもいいでしょう。
数学を好む人には、答えを1つに絞ろうとする傾向が強いのもたしかです。
もし、夫婦のどちらかがそういう考え方を持っていると、こじれることがあります。
「はっきり話すタイプ」と「もやもや話すタイプ」の2人は、ぶつかりやすいからです。
はっきりした答えを求めようとする人は、曖昧な答えをするパートナーに対して、いらいらしやすくなります。
よくありがちなのは、将来への考え方における意見の対立です。
はきはき話をするタイプの人は、これからの将来をすぐ決断しようとします。
早く決断したほうが、物事に早く取り組め、リスクを低下させることができるからです。
一方、曖昧に話をするタイプの人は、先のことはそのときになってみないとわからないから、状況に応じて考えようとします。
自分たちだけの事情ならいいですが、政治状況など自分たちの力では操作できない外的要因によって左右されることもあります。
どちらが正しいということはありません。
どちらの主張も理屈に合っています。
しかし、はっきり決めたい人は「何が言いたいんだ。はっきり言ってくれ」と押し切ろうとします。
そうはいえ、なかなか難しい問題です。
お互いの主張とも道理が合っているため、なかなか道を譲ろうとしない。
もやもや話す性格の人もいます。
もやもや話す人に「はっきり言ってくれ」と言うのは「性格を変えてくれ」と言っているようなものです。
性格をすぐ変えられるなら、苦労しません。
ビジネスでは金銭が関係しているため、はっきりさせる必要はありますが、その考え方を家庭まで持ち込むのはよくありません。
現時点で、答えを1つに絞ることができないことは、たくさんあります。
こういうときに大切なことは「相手はそういう性格なんだ」と受け入れることです。
相手の性格を変えようとせず、受け入れます。
器を大きくさせる。
相手と合わない考えがあっても「それは違う」と言い換えるのではなく「そういう考え方もあるね」と受け入れるのです。