私が小学生だった、ある日のことです。
「テレビを見ていると楽しく勉強できるのではないか」と、ふと思いつきました。
面白いバラエティー番組があり、気になっていたので、台所でテレビを見ながら勉強していました。
テレビを見ては笑い、わずかな隙に勉強をしていたときです。
母が怒りました。
「勉強をするときは勉強をしなさい」といい、テレビをやめるよう促しました。
しぶしぶテレビを消して、勉強をしたことを覚えています。
逆のこともありました。
家族で旅行に行くときに、勉強に必要な本を持っていくと「家族旅行のときくらいは勉強のことは忘れなさい」と言います。
遊ぶことに積極的にお金を使おうとし、もっと遊ぶように促します。
そういう母は、日頃から「勉強するときは勉強する。遊ぶときは遊ぶ」と言っていました。
母の口癖です。
今になって思えば、母は子どもには集中することの大切さを教えようとしていました。
勉強するときには勉強に集中する。
遊ぶときには精いっぱいに遊ぶ。
これが極端であるほどいい。
集中ができている証拠だからです。
テレビを見ながら勉強では、休憩なのか勉強なのかわかりません。
やるときには一点に集中すること。
何事も中途半端ではうまくいかないということです。
「勉強するときは勉強する。遊ぶときは遊ぶ」は、子どもの成長に集中の大切さを教えるキーフレーズです。
何事もメリハリをつけたほうが結果は出やすい、と伝える言葉なのです。