私が子どものころは、電気や水は無限にあるものだと思っていた時期がありました。
スイッチを動かすだけで、電気が点灯する。
蛇口をひねれば、水が出続ける。
それが止まることはありません。
もちろん無限ではありませんが、無限にあるように錯覚していました。
当然ですが「もったいない」という意識もありません。
そのため何でも使い放題にしていました。
まず電気のつけっぱなしです。
スイッチ1つで電気はつくものだと思い、そのために何かが失われることがないと思っています。
電気代のこともきちんと理解していません。
水は出しっぱなしです。
水は、蛇口をひねれば永遠に出続けるものだと思っています。
本当は、水には限りがありますし、使った分だけ水道代もかかっています。
そんなとき、母はいつも「もったいない」と言って叱りました。
ある日、母は「私に見せたいものがある」と言って、家の裏にあるメーターを見せました。
そのメーターとは、電気メーターと水道メーターです。
自分が電気をつけっぱなしにしたり、水を流しっぱなしにしたりしていると、メーターの回転が勢いよくなります。
これは衝撃でした。
自分の使っている量が裏ではきちんと計測されていると、目に見えて実感したからです。
子どもには「節約の大切さ」を教えましょう。
親は子どもに見せたいものが2つあります。
水道を流しっぱなしにしているときなら「水道メーター」と「水道代の明細」です。
電気をつけっぱなしにしているときなら「電気メーター」と「電気代の明細」です。
お金のことだから見せにくいと言っている場合ではありません。
たくさん使うほど、メーターが加算されていくことを、目で見て確認させます。
電気代や水道代の明細書も見せて、使った分だけお金がかかっていること。
そういうことを子どもに伝えてあげましょう。
余裕があれば「電気がどのような仕組みで発電されているのか」を教えてあげましょう。
「水がどのような仕組みで家庭にまでつながっているのか」も教えることができれば、なお結構です。
お金のことだからと言って子どもに隠そうとするから、子どもは感覚が養われず、つい使い放題になってしまいます。
見せることで、おのずから「もったいない」という精神が養われます。
親は事あるごとに「節約意識」を子どもに伝えましょう。
「もったいない」と。
節約のキーワードです。
子どもは「使いすぎてはいけないな。使う分だけ使おう」という節約意識が芽生えてくるのです。