人生には、初めて経験することがあります。
特に子どもには「初めての経験」が山ほどあります。
毎日、何か初体験をしていると言っても過言ではありません。
初めて何かに挑戦しようとするとき、そこはやはり人間です。
初回からうまくこなして、周囲を驚かせたい、褒められたい、尊敬されたい気持ちが出てきます。
子どもに限らず、大人でも同じです。
やるからには、初めからうまくこなしたいと思います。
不思議なことではありませんし、当然の気持ちですね。
しかし、です。
現実は、なかなか思うようにいきません。
何でもそうですが、初めからうまくできる人はいません。
全体像が見えませんし、手順もどうすればいいのかわからないからです。
なにより、初めから成功させることを前提に考えてしまうと、あらゆることに対して尻込みになってしまいがちです。
「間違えたらどうしよう」
「失敗して笑われたらどうしようか」
「恥をかきたくない」
さまざまな不安をたくさん思いついて、足がすくみます。
そういうことを親は子どもに教えてあげるべきですし「初めからうまくできなくて当然」と思わせるくらいでいい。
「初めからうまくできなくて当然」は、マイナス思考ではありません。
これはプラス思考です。
本当の上達は、後から少しずつしていくものです。
何度も失敗を重ねながら、練習を重ねて慣れていったり、間違いを改善したりします。
それが本当の上達です。
初めからうまくできるほうが珍しいということです。
子どもに「初めからうまくできる人はいないよ」と話しかけてあげましょう。
初めての大成功を収めようという意気込みは素晴らしいですが、そうである必要はないと、子どもに教えてあげます。
大切なことは、倒れても起き上がることです。
一度できなかったくらいで諦めず、練習を積み上げ、再度挑戦すること。
上達は時間をかけて積み上げていくものです。
親が自信を持って、そういうふうに子どもに教えてあげるのです。