あなたの身近にいる友人は、友人でありながら、実は家庭教師です。
友人とはいえ、いらいらすることもあるでしょう。
そういうときは、自分の人間性を高めるチャンスだと思ってください。
思い込もうとするのではなく、事実としてそうです。
1920年にインドで、オオカミと共に暮らしていた子ども2人が発見され、話題になったことがあります。
アマラとカマラです。
幼少期は、オオカミに育てられていたため人との関わりはありませんでした。
そのため人に発見されたときには話すこともできず、歩くときも両手両足の4本を使っていたといいます。
食事をするときも、犬のように地面に置かれた皿に顔を近づけて食べていました。
情緒も不安定で、怒りを表現するときも、オオカミのようにうなっていたと言います。
オオカミに育てられたので、オオカミのようになってしまいました。
人間は、人間の中で成長します。
人の中で成長してこそ、人らしくなれます。
人と接しない引きこもりでは、感情や個性も伸びません。
多くの人と触れることそのものが、勉強であり、成長です。
そういう意味で、今あなたの周りにいる両親・友人・先生だけでなく、すべての人が先生です。
まったく知らない見ず知らずの人も、あなたにとってプラスしかありません。
家庭教師です。
人間らしい行動、発言、態度だけでなく、時には腹立たしい出来事も与えてくれます。
そのすべてが勉強であり、成長です。
今、自分が人間に囲まれて生きているという幸せに気づくことです。
「人間」という字は「人の間」と書きます。
「人間が人間でいられるのは、人の間にいるから」という、まさにそれなのです。