「見識を広めたい!」
知的好奇心に誘われ、遠くへ旅行をする人がいます。
たしかに遠くへ旅行をすれば、異文化に触れ、刺激にも勉強にもなります。
慣れていないからこそ新鮮な刺激になり、気分転換にはうってつけです。
海外にもなれば、文化も言葉も習慣も違いますから、受ける刺激は強大になるでしょう。
しかし、そういう人に限って、地元のことを知りません。
「旅行とは遠くへ行くもの」と思い込んでいます。
遠くへ行けば、それで旅行になった気になっています。
遠くに行くには、時間もかかります。
お金の負担も大きいでしょう。
旅行は、近場で十分にできます。
まず地元から旅行してみましょう。
地元の美術館・地元の観光地・地元の温泉など、身近なところに面白いところはあるはずです。
私の実家の近くには、古い神社があります。
昔から慣れ親しんでいる神社ですが、その歴史を知りませんでした。
いつ・誰が・何のために建てた神社なのか、何の神様を祭っているのか。
ある日、身近にあった神社を地元に住んでいる人に聞いたり、インターネットで調べたりして、徹底的に調べたことがありました。
すると歴史があり、由緒ある神社だと知って感銘を受けたことがあります。
近くにあると、身近すぎて素晴らしい価値がなかなか感じられにくい。
そういう当たり前の日常から興味を持って散策したり調べたりすれば、地元でも十分な刺激が得られます。
私は地元に道後温泉があるにもかかわらず、24歳のときに初めて出向きました。
遅すぎる初体験です。
地元ほど「近くにあるからいつでも行けるだろう」と思い、手を抜いてしまいます。
遠くへ旅行をする前に、まず地元を旅行してみましょう。
素晴らしい名所があっても、近くにありすぎて、見えないだけです。