物覚えがいい人は、記憶する前に、ワンクッションを置きます。
「記憶しやすく加工する」というワンクッションを置いてから、あらためて記憶作業に入ろうとします。
何気ない普段の心がけですが、物覚えがいい人は、人知れずそういうことをしています。
もちろんそのまま体当たりで覚えるのも手です。
しかし、それでは、脳へのストレスが大きくなり、覚えにくくなります。
何の工夫もしないで覚えるのは、楽に思えて、実は一番大変です。
工夫をしないから、取りかかるまでは早いですが、覚えるまでに時間がかかり、忘れるのもあっという間です。
それでは意味がありませんね。
物覚えがいい人は、覚えやすいようにうまく加工をしてから、覚えようとします。
「覚えやすい形」に変えてから、覚えればいい。
では、覚えやすい形にするためには、どのような方法があるのでしょうか。
代表的な方法は「グループ化」です。
人間は、ばらばらのことを記憶するより、グループにするほうが覚えやすくなります。
グループという一塊は、受け入れやすい形です。
グループ内には共通性・関連性・類似性があるので、脳は覚えやすくなります。
さて、1つ簡単な問題を出してみましょう。
次の事柄を、あなたならどう覚えるでしょうか。
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物覚えがいい人は、まずばらばらのように思える事柄を入念にチェックして「共通していること」を探します。
いきなり記憶作業に入りたいというはやる気持ちはわかりますが、まずは共通項を自分なりに探しましょう。
関連性がないように思えても、多少こじつけでかまいません。
関連性さえ見つければ、後から覚えやすくなります。
すると、次のような関連性が見えてきませんか。
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リンカーン、エジソン。
新幹線、ジェットコースター。
アメリカ独立宣言、東京オリンピック。
遊園地、研究所。
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いかがでしょうか。
「人」「乗り物」「歴史的出来事」「場所」というカテゴリーでグループ分けすると覚えやすくなりますね。
共通性があるので、覚えるときの負荷が小さくて済みます。
共通点を見つけるまでは少し手間暇がかかりますが、記憶しやすくするために必要な作業と思ってください。
ここに力を入れる人ほど、物覚えがよくなります。