かっこつける人は、物覚えにも影響を与えます。
特に、見栄や体裁を気にする人は要注意です。
本屋へ行って、勉強のために本を選ぶとき、あなたはどのような本を選びますか。
見栄や体裁を気にする人は、決まって「分厚い本」を選びます。
分厚い本を読んでいると、それだけでかっこよく、知的に見えるからです。
分厚い本を片手に持っているだけで、なぜか頭が良い人のように見えます。
薄い本を読んでいると、幼稚に思われそうなので、避けてしまいます。
特にいい年をした大人ほど、そういう傾向があります。
いい大人が、今さら小学生が読むような薄い本なんてかっこ悪くて、読んでいられないと思います。
しかし、新しい分野の勉強を始めるとき、いきなり分厚い本に手を出すと、たいてい失敗します。
解説のレベルが高かったり、難しい専門用語が頻繁に使われたりするため、話についていけなくなります。
レベルの高い内容を読み切るためには時間もエネルギーも必要で、挫折する可能性が高いです。
挫折をしては、台無しです。
勉強を始めるためには、挫折をしない工夫が必要です。
初心者は、基本に従い、小学生の読むような薄くて字の大きな本を選ぶことがポイントです。
薄い本は、内容が乏しいと思われがちですが、実は逆です。
字が大きくて、字数に制限があるため、本当に重要な部分だけを簡潔にまとめています。
恥を捨てて基本に従い、段階を踏んで学ぶ人が、成長します。
学んだうえで、さらに知識を求める気持ちがあれば、そのとき初めて分厚い本に手をつければいいのです。