執筆者:水口貴博

ヒューマンエラーを防ぐ30の方法

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ヒヤリハットを見逃すな。

ヒヤリハットを見逃すな。 | ヒューマンエラーを防ぐ30の方法

「ヒヤリハット」という言葉をご存じですか。

ヒヤリハットとは、間違えそうになった経験のことです。

失敗しそうになり、ひやりとした経験。

間違えそうになり、はっとした経験のことです。

大事には至らなかっただけでも幸いです。

「失敗しなかったから大丈夫だろう」

こうしたヒヤリハットは、放置されがちです。

しかし、ヒューマンエラーを防止するためには、ヒヤリハットを記録に残し、改善策を立てたほうがいい。

失敗や間違いをしたときだけ、改善策を考えるのではありません。

失敗や間違いをしそうになった場合においても、改善策を考えます。

失敗しそうになったのですから、失敗する可能性が、今後もあるということです。

たまたま、そのときは大事には至りませんでしたが、今後はどうなるかわかりません。

ヒヤリハットが発生した段階で具体的な対策を立てて、取り返しのつかない事態になる前に、未然に防ぎます。

改善策を立てたら、恥ずかしくても、ヒヤリハットの事例と対策を社内全体に周知をするのがいいでしょう。

自分のヒヤリハットで、他人の作業を助けることができます。

私は以前、財布をなくしそうになったというヒヤリハットがありました。

底の浅いポケットに財布を入れたまま椅子に座り、立ち上がった瞬間、ポケットから財布が落ちました。

落ちた瞬間に、一緒にいた友人が「財布を落としたよ」と、すぐ気づいて注意してくれたので、大事には至りませんでした。

しかし、もし気づかずに過ぎ去っていれば、大変なことになっていたのは言うまでもありません。

そういうヒヤリハットがあってから、私はまず、財布はポケットに入れないようにしました。

頑丈なファスナーの付いたカバンに入れて、ファスナーを開けないと財布を取り出せないようにしました。

手間といえば手間ですが、同じような状況にはもうならないはずです。

また、浅いポケットのズボンは、買わないようになりました。

ズボンを買うときには、ポケットが深いか、ファスナー付きかを確認してから買うようにしています。

ファスナーが付いていれば、自然と財布がこぼれ落ちることはありません。

そういうひやっとした経験、はっとした経験は、十分に生かしましょう。

一度起こったヒヤリハットが、二度と起こらないように、対策を立てましょう。

ヒューマンエラーを防ぐ方法(19)
  • ヒヤリハットを放置せず、対策を立てる。
商用環境では、速度より精度を重視。

ヒューマンエラーを防ぐ30の方法

  1. ヒューマンエラーは、慣れたときに起こる。
  2. 頭で覚えているささいなことほど、チェックシートを使って確かめる。
  3. 車の助手席に座る人には、確認者としての仕事がある。
  4. 指さし確認・声だし確認を癖にする。
  5. 改善すべきは、人ではなく、プロセス。
  6. 見間違いやすい数字や記号は「使わない」か「ふりがな」で対処する。
  7. キスをすれば、ヒューマンエラーがなくなる?
  8. 精度を求めた「ゆっくり」には、雑談がない。
  9. 集中しなくても、ミスをしないシステムを作る。
  10. きれい事を言う人が、一番きれいな行動をしなければならない。
  11. デジタルな作業を、わざわざ人間が行う必要はない。
  12. プロスポーツ選手は、ファンという監視の目に助けられている。
  13. ヒューマンエラーは「アナログ」で発生する。
  14. ミスをした人にペナルティーを与えない。
    反則した人にペナルティーを与える。
  15. 手順書・約束事は、ヒューマンエラー防止の第一歩。
  16. 他人のミスや失敗は、絶対、あなたのためになる。
  17. 恥ずかしさを捨てなければ、ヒューマンエラーを撲滅できない。
  18. わからないときには、質問する。
    わかったときには、言い換えた内容で質問をする。
  19. ヒヤリハットを見逃すな。
  20. 商用環境では、速度より精度を重視。
  21. 精度を追求する原則を守った結果、作業が速くなるのは問題ない。
  22. 例外を1つも作らない。
  23. そもそも作業をしなければ、ヒューマンエラーが起こることもない。
  24. 「問題が発生したときの方法」より「問題を発生させない方法」を考える。
  25. ヒューマンエラーは、省略したときに起こる。
  26. 疲れてから休憩ではない。
    疲れる前に休憩をする。
  27. 作業中は、電話を取らない。
  28. デスクの上に、不要な物を置かない。
  29. 短期記憶に頼らない。
  30. 「もし」で考える人ほど、未来が開ける。

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