「ヒヤリハット」という言葉をご存じですか。
ヒヤリハットとは、間違えそうになった経験のことです。
失敗しそうになり、ひやりとした経験。
間違えそうになり、はっとした経験のことです。
大事には至らなかっただけでも幸いです。
「失敗しなかったから大丈夫だろう」
こうしたヒヤリハットは、放置されがちです。
しかし、ヒューマンエラーを防止するためには、ヒヤリハットを記録に残し、改善策を立てたほうがいい。
失敗や間違いをしたときだけ、改善策を考えるのではありません。
失敗や間違いをしそうになった場合においても、改善策を考えます。
失敗しそうになったのですから、失敗する可能性が、今後もあるということです。
たまたま、そのときは大事には至りませんでしたが、今後はどうなるかわかりません。
ヒヤリハットが発生した段階で具体的な対策を立てて、取り返しのつかない事態になる前に、未然に防ぎます。
改善策を立てたら、恥ずかしくても、ヒヤリハットの事例と対策を社内全体に周知をするのがいいでしょう。
自分のヒヤリハットで、他人の作業を助けることができます。
私は以前、財布をなくしそうになったというヒヤリハットがありました。
底の浅いポケットに財布を入れたまま椅子に座り、立ち上がった瞬間、ポケットから財布が落ちました。
落ちた瞬間に、一緒にいた友人が「財布を落としたよ」と、すぐ気づいて注意してくれたので、大事には至りませんでした。
しかし、もし気づかずに過ぎ去っていれば、大変なことになっていたのは言うまでもありません。
そういうヒヤリハットがあってから、私はまず、財布はポケットに入れないようにしました。
頑丈なファスナーの付いたカバンに入れて、ファスナーを開けないと財布を取り出せないようにしました。
手間といえば手間ですが、同じような状況にはもうならないはずです。
また、浅いポケットのズボンは、買わないようになりました。
ズボンを買うときには、ポケットが深いか、ファスナー付きかを確認してから買うようにしています。
ファスナーが付いていれば、自然と財布がこぼれ落ちることはありません。
そういうひやっとした経験、はっとした経験は、十分に生かしましょう。
一度起こったヒヤリハットが、二度と起こらないように、対策を立てましょう。