心の痛みは「じっとしているとき」に感じます。
逆を言えば、じっとさえしていなければ、感じなくなります。
ある日、道端で転び、膝を擦りむいてしまいました。
膝の治療をしようとじっとしていると、不思議と痛みがさらに強く感じられるようになります。
注意が傷口に集中するため、痛みがより鮮明になります。
じっとしていると、かさぶたが気になって仕方ありません。
触ってはいけないわかっていても、どうしても気になって触ってしまうのが人間です。
触っているうちにかさぶたをはいでしまい、傷口をさらに広げて悪化させてしまいます。
擦りむいたくらいのけがなら、ばんそうこうを1枚張って、普通に生活をすればいいのです。
傷が悪化するように思えますが、実際は逆です。
普通に生活をしたほうが回復は早くなります。
注意が外に向くので、かさぶたがあっても気にならなくなります。
痛みも感じなくなります。
普通に生活しているうちに、自然治癒力によって治っていきます。
気づくといつの間にかかさぶたが取れていて、元どおりになっています。
気分転換という意味合いだけでなく、けがの早期回復のためにも、けがのときこそ普通に生活することが大切なのです。
心の痛みも同じことです。
心の傷に悩むことがあれば、とにかく外にかけることです。
とにかく部屋でじっとしていること以外なら、仕事でも遊びでも何でもいいのです。
じっとしていると、痛みに集中してしまい、余計に悪化させてしまいます。
心の傷に集中しても仕方ありません。
くよくよするくらいであれば、さっさと外に出て、遊びでも何でも活動したほうがいいのです。