私は毎日、本を書いているので、落ち込むことはありません。
たくさんの本を書いて、たくさんの人に読んでもらい、少しでも元気になってもらうことが私の仕事です。
励ますことが、私の仕事です。
直接、助けたり手伝ったりしません。
私があなたに元気を少しでもギブすることで、あなたが元気になり、仕事、勉強、恋愛に向かうパワーになればいいと思っています。
こういう仕事をしていて気づくのですが、励ます側に立っていると、不思議と落ち込むことが少なくなります。
落ち込む出来事がなくなったわけではなく、落ち込むことはあるといえばあるのですが、あっという間に回復してしまうのです。
励ましていると、落ち込んでいる自分を忘れてしまうからです。
本当は自分こそが一番落ち込んでいるものですが、他人を励ましていると、そんな落ち込んでいる自分を忘れます。
励ましているうちに、自分の抱えている問題は実は大したことではなかったと、気づいてしまうのです。
だいたい、精神的な問題は、自分の頭の中で問題を大きく膨らませている場合が多いものです。
「来週はテストだ。嫌だ」
「明日も仕事か。また嫌な上司と顔を合わせないといけない」
まだ起こってもいないのに、頭の中で想像を膨らませて勝手に落ち込み、元気を失います。
暇な人ほど、落ち込みやすい。
妄想する時間がたくさんあるからです。
行動をして落ち込むならまだわかりますが、何も行動しないで妄想だけで落ち込むこともおかしな話です。
私は書くことが習慣になっているので、いつも他人への励ましへパワーが向いています。
つまらない妄想をする時間がないのです。
忘れてしまい、その時間に他人を励ましているので、落ち込むことがあっても、落ち込んでいることを自覚する暇がないのです。
そのうえ、人を励ます文章を書いているうちに、自分が元気になってしまうという好循環です。
さまざまな視点から物事を見て考えて励まして、言葉を連ねていくうちに、それを一番見ている自分がまず元気になります。
他人を励ますために書いた文章から、一番恩恵を受けているのは自分であったりします。
人のために書いている文章が、実は自分のためになっています。
励ましている人が、元気になるというのは、本当の話です。
私が、今、そうなっています。
あなたも落ち込んでしまったときには、ほかに落ち込んでいる人を励ましてみるのはいかがでしょうか。
落ち込んでいるときには余裕がない、と思いがちですが、そうとも限りません。
余裕がなくても励ましているうちに、余裕が出てくるのです。
人のために励ますパワーは、回り巡って自分のためになります。
人のために口にした言葉を一番耳にしているのは、自分です。
一番自分が元気になってしまうのです。