私はいつも人と接するとき、言葉よりその人の行動を見て、その人がどういう人なのかを見るようにしています。
鑑定士でも心理学者でも専門家でもないですが、過去にある経験をしてから、言葉より行動を重視するようになったのです。
私がアメリカへ渡って留学をしていたころ、韓国人の男友達とよく一緒に遊んでいました。
同じアパートに住み、部屋こそ違いはしましたが、互いに近場にいたこともあり、よく一緒に遊び、仲良くなっていきました。
一緒に食事をしたり、買い物に出かけたりして親しくなるにつれて、一方で彼の性格がだんだんわかってきました。
「俺はとってもきれい好き」と言いながら、彼の部屋はとても乱れているのです。
私は彼の言っていることと実際に行動していることが、異なっていますから、そのときは驚くより、笑って聞いていました。
しかし、その性格は約束の時間に遅れたり、嘘をついたりと、ほかの場面でもだんだん目立ってきました。
「言葉より行動に、その人の本性が現れる」
そのころからだんだんそれが直感的にわかってくるようになりました。
一度その教訓が身についてから、ほかの人も見渡してみると、彼だけに限った話ではなく、ほかの人も同じように当てはまるのです。
言葉は実績や経験がなくても、いとも簡単に口にできます。
誰でもすぐ言葉にできるだけに、嘘も言いやすい。
それも大半の場合、口にしている本人が嘘を言っていることに自分でも気づいていないことが多いのです。
私はこの事実を知ったとき、同じく自分にも当てはめてみました。
私も口にしながら、そういえば行動ができていない場面が過去にはたくさんあり、自分で自分を見失ったことがあります。
私も私のことがよくわかりません。
自分で自分がどんな人なのかよくわからない人が多いのです。
そんなときには自分の口から発する言葉より、自分の体で表現する行動がどういうものであるのかを見て判断しましょう。
より正確な自分の性格を知ることができます。
これは私にとって大きな発見でした。
いつしか私は、あまり話さない性格になってしまいました。
自分でも自分が口にしていることが、本当かどうかわからないだけに、言葉より行動によって表現しようと思ったわけです。
物静かな分、態度や行動で自分を表現するようにしています。
そのほうが、ほかの人からも信用されることにつながるからです。