時折ニュースで「社運をかけた○○」というフレーズを見かけることがあります。
「社運をかけた新製品」
「社運をかけたプロジェクト」
「社運をかけた大型買収」
社運とは、会社が栄えるか滅びるかの運命のことをいいます。
まさに会社の運命を決める大きなアクションです。
「社運をかけた○○」と聞くと、大きな勝負に出たことが分かります。
社運をかけた商品・サービスがヒットすれば、一気に売上が伸びて、大きく成長して飛躍できるでしょう。
見ている側としては期待を寄せるところですが、ここで残念なお知らせがあります。
「社運をかけた○○」とつくものは、おおむね失敗に終わると決まっています。
テレビや新聞で「社運をかけた○○」というフレーズを見かけたら、その後の成り行きを観察するといいでしょう。
十中八九、不幸な結末をたどっているはずです。
なぜ社運をかけたことは失敗に終わるのか。
「ギャンブル」になっているからです。
ギャンブルとは、ハイリスク・ハイリターンです。
ハイリターンは大きな魅力ですが、ハイリスクになっているなら、もはやギャンブルです。
すでに冷静な思考を失っていて、経営のコントロールが利かなくなっています。
社運をかけるということは「失敗したら倒産」ということです。
多くの従業員を抱えている企業が、失敗したら倒産というアクションを取るのはリスクが大きすぎます。
いくら大きなリターンがあるとはいえ、可能性の低いことに大きなリソースを賭けるのは大変危険です。
リスクが大きすぎるアクションを取る時点で、すでに冷静を失っています。
お金がないと冷静を失うのは、個人も企業も同じです。
すでに資金の余裕がなくなっている状態であり、一発勝負に賭けないといけないような窮地に陥っています。
社運をかけることは、経営難に追い込まれた企業が最後の悪あがきですることです。
社運をかけることに取り組み始めたら、その企業はいよいよ終焉が近づいていると考えていいでしょう。
社運をかけることをしている企業には近づかないことです。
「社運をかけた○○」というフレーズを見かけたら、注意フラグを立てておくのが賢明です。
たとえば、自社が社運をかけ始めたら、大失敗が予想できるので、倒産する前に転職したほうがいいでしょう。
社運をかけたことをしている企業には、株でも何でも投資しないのが得策です。
投資をしている企業が社運をかけるようなことをし始めたら、早めに株を売っておくほうがいいでしょう。