お見舞いに行くとき、よくありがちなマナー違反があります。
つい暗い雰囲気でお見舞いをしてしまうことです。
もちろんお見舞いをする人に悪気はありません。
入院している人のところに行くのですから、心情として暗い雰囲気になりがちです。
明るく振る舞うと不謹慎ではないかと不安になる。
笑顔も笑いも抑えたほうがいいだろうと思ってしまう。
その結果、暗い雰囲気になりがちです。
しかし、ここに誤解があります。
暗い雰囲気でお見舞いに行くと、相手を気遣わせてしまいます。
暗い表情と低いトーンで「元気ですか」「大丈夫ですか」「治りそうですか」と聞いてしまうと、相手を余計に不安にさせます。
しめやかな空気が流れ、お見舞いがお通夜のような雰囲気になってしまいます。
相手を余計に気遣わせてしまい、かえって悪影響になるのです。
お見舞いの本来の目的は、入院患者を明るく元気づけること。
お見舞いのときは、ただ訪問するのではなく、明るく元気に振る舞ってパワーを分け与えることが大切です。
嘘でもいいので、明るく前向きな声をかけましょう。
「すぐ治りますよ!」
「○○さんなら大丈夫ですよ!」
「職場のみんなが待っていますよ」
「さっさと治してしまいましょう!」
「早く元気になってくださいね!」
明るく元気に振る舞うほうが、相手も心が軽くなり、元気づけられます。
お見舞いだから、明るい話や楽しい会話が禁止というわけではありません。
もちろん露骨な幸せ自慢は控えたほうがいいですが、普通に明るく楽しい話なら、積極的に話していくほうが喜ばれます。
明るい話をしてもいい。
楽しい会話もOKです。
もちろん笑うときには笑ってもいい。
しっかり笑うことは、免疫力の向上とストレス解消に役立ちます。
笑いは、自律神経を整える作用があることも医学的に確認されています。
嘘でも演技でもいいので明るく振る舞うと、相手も「早く退院したい」という希望が強くなります。
希望を持つことは、すべての病気に対してプラスに働きます。
みんなでわいわいしたほうが雰囲気も明るくなり、相手も元気になってくれます。
これが本当のお見舞いなのです。