焦らないためのコツは「最初の動作」にあります。
時間を無駄にしたくない気持ちがあると、スタートダッシュをする傾向があります。
試験が始まれば、急いで問題用紙を裏返す。
初対面の人と出会ったとき、急いで名刺を出そうとする。
プレゼンが始まれば、急いで1枚目のスライドを表示させようとする。
たしかにスタートダッシュは大切です。
最初から勢いを出して進めたほうが、無駄がなくなり、時間を効率よく使えるようになると思うでしょう。
最初からもたもたしているより、てきぱき動いたほうがスムーズなのは間違いありません。
最初からスピードを出すのが重要になる場面もあります。
しかし、スタートダッシュが不適切な場面があることにも気づいてください。
特に精神状態が重要な場面では、スタートダッシュに要注意です。
最初の動作が速いと、焦りのスイッチが入ってしまうからです。
肉体と精神はつながっています。
最初の動作が速いと、心理的なプレッシャーが生まれ、ストレスを感じます。
ストレスを感じることで心の余裕が失われ、焦りや緊張を促すのです。
落ち着いて行動したいなら、最初の動作がポイントです。
心がけたい最初の動作は「ゆっくり」です。
急ぎたくても、急いで行動しません。
後からスピードを上げることはあっても、最初の動作だけはスローを心がけます。
そうすれば、余計なストレスが生まれないため、平常心を保ったまま、仕事に取り組めるようになります。
たとえば、試験です。
試験が始まるやいなや、無駄な時間を省くため、急いで試験用紙を裏返したくなりますが、よくありません。
焦りと緊張が促され、心の余裕がなくなってしまいます。
試験が始まれば、問題用紙をゆっくり裏返しましょう。
冷静な気持ちを維持しながら、試験問題を解いていけます。
思考も落ち着くので、ミスも減ります。
初対面で人と出会ったときも、慌てて名刺を差し出すのはよくありません。
もちろん名刺交換は先手が基本ですが、名刺を取り出す動作はスローを心がけます。
ゆっくり名刺を取り出して、相手に手渡しましょう。
落ち着いた気持ちを維持しながら、自己紹介ができます。
名刺交換と自己紹介がかっこよく決まれば、引き続き、落ち着いた気持ちで会話ができるようになります。
プレゼンのときも、急いで1枚目のスライドを表示させません。
急いで1枚目のスライドを表示させると、余計な焦りと緊張を生んでしまいます。
急いでプレゼンを進めたい気持ちがあっても、最初の動作はゆっくりしましょう。
自己紹介とユーモアを交えた雑談を終えてから、ゆっくり1枚目のスライドを表示します。
落ち着きを保ちながらプレゼンを進められます。
落ち着いた気持ちを維持したいなら、最初の動作をゆっくりしましょう。
最初の動作がゆっくりだと、焦らないのです。