会話をしていると、ときどき知らない話が出てきます。
知っている話ならついていけますが、知らない話ならなかなかついていけません。
とっさに「知らない」と正直に言おうか迷ってしまう。
正直に知らないことを告白すると、ばかにされるかもしれない不安が出てきます。
ばかと思われて嬉しい人はいません。
特に初歩的・常識的なことを知らないと、恥ずかしい気持ちもひとしおです。
勉強不足の自分を自覚するでしょう。
無知のまま成長している自分が情けなくなるでしょう。
「知らないことは恥ずかしい」と思ってしまうのです。
しかし、ここに誤解があります。
知らないことがあっても、恥ずかしいことではありません。
誰でも知らないことがあって当然です。
何でもすべてを完璧に知っている人はいません。
たとえ初歩的・常識的なことでも、知らないことがあるのは自然です。
では、本当に恥ずかしいことは何か。
「知らない」と言えないこと、知ろうとしないことが恥ずかしいのです。
分別のある年齢にもかかわらず、正直に「知らない」と言えないことのほうが恥ずかしい。
正直に「知らない」と言えないと、仕事や人間関係で苦労するでしょう。
話がすれ違うことで、誤解・ミス・失敗を招くのです。
また自分から興味を持たず、知ろうとしないことも恥ずかしいことです。
せっかく知識を増やす機会があるというのに知ったかぶりをすると、学ぶ機会がなくなります。
知らないことを積極的に学ぶ姿勢は、大人ほど大切です。
仕事で必要な情報なら、きちんと知っておく必要があります。
重要な内容かもしれないわけですから、積極的に知ろうとする姿勢を持ちたい。
たとえ仕事に無関係でも、知識が増えることで教養を高めることができます。
知らないことがあれば、正直に「知らない」と伝えましょう。
知らないことは、積極的に興味を持つ姿勢も大切です。
相手が年下であれ部下であれ、知らないことなら正直に告白して、詳しく教えてもらいましょう。
相手からばかと思われそうであっても、恥じる必要も落ち込む必要もありません。
知らないことを堂々と告白できるのは、むしろ勇気がある証拠です。
たとえ無知で恥をかいたとしても、その場限りです。
頭を下げながら詳しく教えてもらえば、その後は恥をかかなくて済みます。
知らない話が出てきたときにどうするかが、人生の分かれ道です。