人付き合いは、仲のいい人を中心に付き合う傾向があります。
好きな人には自分から話しかけますが、嫌いな人からは逃げようとします。
居心地の良い人には近づきますが、居心地の悪い人とは接触を拒否したくなります。
気の合う人とはもっと仲良くなろうとしますが、合わない人とはできるだけ距離を置こうとします。
人付き合いに相性や好き嫌いがあるのは間違いありません。
仲のいい人と過ごす時間は、さぞ楽しいひとときになるでしょう。
もちろんプライベートな人付き合いは自由ですが、付き合い方が偏っていると、なかなか先入観をなくせません。
人間関係には、自然と似た者同士が寄り集まる傾向があります。
自分と似ている人のほうが、話も合い、居心地がよく、安心感が得られるからです。
しかし、自分に似た人と付き合ってばかりでは、居心地はよくても、考え方や価値観の変化も乏しいままになります。
先入観があったとしても、なかなか脱するきっかけが得られません。
人付き合いに偏りがあるせいで、むしろ先入観が深まる可能性もあるのです。
そこで、あえて近づきたい人がいます。
自分とは価値観の違う人です。
知り合いの中に、自分と価値観の違う人はいませんか。
性格が真逆。
趣味が合わない。
生き方が違う。
価値観の違うなら普通は避けたくなりますが、そういう人こそ近づいて接するようにしてください。
反発心や嫌悪感など、嫌な気持ちになりますが、先入観をなくすためには必要な取り組みです。
もちろんずっと付き合い続けるわけではなく、一時的でかまいません。
価値観の違う人と接すると、自分にはない新しい刺激や発見を得る機会になります。
一緒にいると落ち着かないかもしれませんが、相手に興味を持って接すると、反発心や抵抗感が和らぐでしょう。
自分の価値観や考え方を押し付けるのではなく、相手から吸収するような気持ちで接することもポイントです。
「そういう考え方もあるね」
「なるほど。こういう趣味も面白いね」
「こんな世界があったのだね。初めて知った」
新しい価値観や考え方に触れることで、今まで持っていた先入観がなくなる機会が得られます。
偏見・思い込み・固定観念をなくしていくこともできます。
価値観の違う人と接するのは、遠くに旅行をするようなもの。
さまざまな刺激が得られ、見識や世界観を広げてくれるでしょう。
きっとあなたを新しい世界に導いてくれるでしょう。
価値観の違う人は、先入観をなくす助っ人なのです。