先入観をなくすには、意識が大切です。
先入観をなくそうとするとき、どんな意識を心がけますか。
普通に考えると「先入観をなくしたい」と意識することが多いのではないでしょうか。
もちろん当然の意識であり、間違ってもいません。
しかし、ここが落とし穴です。
「先入観をなくそう」と思うだけで先入観がなくなるなら、誰も苦労しません。
思うように先入観・偏見・固定観念がなくならないから、私たちは苦悩しています。
実のところ「先入観をなくそう」という意識では、効果が不十分です。
そもそも先入観は、自分で気づきにくい性質があります。
認識がゆがんでいても、自分が正しいと思い込んでいるため、気づきたくても気づきにくい。
鋭い人や慎重な人なら気づけるかもしれませんが、そうでないなら難しいはずです。
気づけなければ、なくしようもありません。
「先入観をなくそう」という意識は、ベストと言い切れないのです。
では、どんな意識を心がけるべきか。
「先入観をなくそう」と意識するのではありません。
「物事を正しく理解しよう」と意識するのです。
物事を正しく理解しようと意識すると、公平・中立的な立場から物事を見ようとする姿勢になります。
物事の見方が主観から客観に切り替わるため、より正しい現実を把握しやすくなります。
自分の考えが偏っていたり固定的な観念があったりすれば「おかしいな」と感じるでしょう。
結果として、先入観をなくしていくことにつながるのです。
この意識は、先入観だけでなく、偏見や固定観念をなくしたいときにも有効です。
「先入観をなくそう」ではなく「物事を正しく理解しよう」と意識しましょう。
「物事を正しく理解しよう」と意識することは「先入観・偏見・固定観念をなくそう」と同じ意味になるのです。